本州最西端を駆け巡る!

絶望と絶景の坂道を体感せよ!!

絶景と絶望が交互にやってくるアメとムチが激しいコース。なかでも本州最先端・毘沙ノ鼻までの約1キロの急坂はヤバい!絶品グルメや下関有数の温泉など、疲れた身体を癒すスポットも盛りだくさん。体力に自信がある人向け。



距離:約30km、獲得標高:約325m、推定移動時間:約1:14:13

INDEX

「おはようございます!」
爽やかな挨拶とともに集合場所にやってきたのは、今回、本州最西端コースを体験してもらう女子社会人ハンドボールチーム「山口銀行YMGUTS」のお二人、山根瑠美さんと野瀬夏希さんです。

山根瑠美さん(写真左)と野瀬夏希さん(写真右)

下関有数の泉質を誇る日帰り温泉|吉見温泉センター

集合場所は、下関有数の名湯として人気を誇る「吉見温泉センター」。
新下関ICから車で15分足らずとアクセスが良く、2022年春に新しくキャンプ場がオープンしたばかり!今、下関でもっともホットな場所の一つです。

出発前に忘れてはいけないのが、飲める温泉水!
美人の湯として知られる「竜王泉」がいただけます。

準備万端。いよいよ出発です!

かまぼこの聖地で味わう焼きたて竹ちくわ|奥野蒲鉾店

吉見温泉センターを出発してしばらく、山あいの道を吉見湾に向かってゆっくりと下っていきます。

海沿いの道に出ると、「蒲鉾(かまぼこ)」の看板があちこちに。
そう、下関市吉見と言えば「かまぼこ」!お店が立ち並ぶ「かまぼこ団地」や、年に一度「かまぼこ祭り」が開かれるくらいの「かまぼこの聖地」なんです。

ここまで「かまぼこ」押しされたら、立ち寄らないわけにはいきませんよね。

オススメはこちら!「奥野寿久商店(通称:奥野蒲鉾店)」。

週末(金・土・日)限定で、奥野蒲鉾名物「竹ちくわ」の焼きたてをいただけるんです!

ふぐ出汁仕込みのアツアツほかほか♪

「やばっ!」「うまっ!」
小腹を満たし、気分上々、意気揚々♪

お次はコース最難関!本州最西端の毘沙ノ鼻に向かいます。

本州最西端にして最難関!絶望と絶景の坂道|毘沙ノ鼻

驚くなかれ、毘沙ノ鼻へはこんな山道を約1キロえんえんと登り続けます。

「やっば!」「きっつ!」漕いでも漕いでも、着きません。
道中に掲げてある「あと◯◯メートル」という看板を見るたびに「嘘でしょ!」と絶望の声が上がります。

とはいえ、二人は現役のアスリート。同行車でのピックアップをかたくなに断り続け、見事GOAL!!!!!!!

頑張ったご褒美は、見渡す限りの絶景!
「うーわー」「きれいー」
二人の顔に笑顔が戻ります。

時間があったら訪れてほしいのは夕方!本州最西端ということは……

そう、最高の夕陽スポットでもあるんです。

絶景で心を満たした後は、お待ちかねの絶品グルメです!

疲れた身体を癒す!海辺の薬膳&スパイス料理店|Coyamaris

毘沙ノ鼻を離れ、山間・農村エリアを走ること数十分。

たどり着いたのは、「室津」と呼ばれる風光明媚な漁港です。

ここに、知る人ぞ知る絶品レストランがあるんです。

その名も「Coyamaris(コーヤマリス)」。疲れた身体を癒してくれる薬膳&スパイス料理店です。

さっそく入店し、テラス席に腰を下ろします。

まず、運ばれてきたのは、薬膳茶。
「かわいい〜」とはしゃぐ二人に、「3分ほど蒸らしてから、お召し仕上がりください」とオーナーの木村賢治さん。
木村さんは漢方薬剤師として長く医療に携わっていた方で、健康で美味しい食事を提供するためにCoyamarisをオープン!東洋医学やスパイスのワークショップも開催しています。

蒸らしている最中に、撮影しまくる二人

怒涛の撮影が終わると、ちょうどいい時間に。

「染みる〜」「落ち着く〜」薬膳茶を堪能している間に、料理が運ばれてきました。

注文したのは、自然農法で作られた季節の野菜など10種類以上をとり合わせ蒸籠(せいろ)に詰め込んだ「蒸し野菜と点心の飲茶セット」。

もう一つの蒸籠は通常「点心」だが、ご飯好きな山根さんのために「牡蠣メシ」の特別メニューに

「美味しすぎる♪」「出汁がサイコー!」
お腹も満たされ、もう一踏ん張り!アップダウンの激しい山間コースを抜け、ラストスパート!スタート地点の「吉見温泉センター」へと向かいます。

とろっとろの美人の湯でリフレッシュ|吉見温泉センター

吉見温泉センターに戻り、一日の疲れをリフレッシュ!

昔ながらの古びた温泉施設ですが、その泉質はとろっとろ♪湯船に入った途端に、肌がツルツルに潤っていきます。

「Ph9.8と強アルカリ性に近い泉質で、ヌルヌルとした手触りが特徴です。浴場からは響灘を見下ろすことができ、最高の景色を眺めながら入浴ができます」と話すのは、吉見温泉センターキャンプ場開設準備室の赤江知晃さん。

浴場からの眺め

吉見温泉センターは、今から50年以上前に地元住民の寄付によって作られたもの。地域の憩いの場として、住民みずからがお金を出し合い、ボーリング費用から負担し、建設しました。

「私の祖父も出資者で、毎日のように吉見温泉に通い、顔馴染みとの交流を楽しんでいました。しかし、老齢により、一人また一人と温泉に通えなくなってしまい、私の祖父を含めどんどん利用客が減ってきてしまった。さらに新型コロナウイルスが追い討ちをかけ、5年後10年後も安定的に運営するには何かしらの働きかけが必要になってきたんです」(赤江さん)。

そこで地元の有志が集まり、敷地内の遊休地を活用し、キャンプ場を作ろうと動き出します。今年3月にオープンしたキャンプ場がこちらです。

「サイクリストの方にもご利用いただけると嬉しいです。吉見温泉センターを拠点にして、最後に温泉で汗を流してもらえたら。お湯は本当に最高ですから」(赤江さん)。

絶景と絶品グルメを堪能しながら、地域の思いが詰まった名湯で1日の疲れを癒す。道中かなりの難所もありますが、そんな本州最西端を駆け巡るサイクリング旅、ぜひ一度チャレンジしてみませんか?