石敢当

沖縄県 那覇
  • 郷土景観

基本情報

名称

石敢当


イシガントウ

住所

沖縄県那覇市他県内各地


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「イシガントー」(石敢当)は魔よけ石である。長方形の平たい石に「石敢当」の文字を刻んでおり、これを屋敷の外に向けて立てる。辻やT字型道路の突き当りは悪鬼が横行するところで、この石を立てることにより、屋敷内へ侵入する悪鬼を払いのけることができると信じられている。「石敢当」は中国の武将の名であるといわれ、この思想も中国から入ったといわれている。しかし一方では、古くからの石に対する信仰が本来的なものと解するむきもある。奄美の喜界島ではマジムンパレイシ(魔物払い石)、同じ奄美諸島の与路という島ではアタリ(当り)、沖縄の久米島ではチチャーイシ(突当り石)というように、無文字石に対するこのような呼び方も聞かれる。刻字のある石敢当は、首里・那覇の都市地区から地方へ広まったと考えられる。渡名喜島には無文字の石敢当が多いが、これをカンデーイシと呼んでいる。「敢当石」の意である。このように石敢当が、「敢当石」・「石厳当」・「散石当」または「石散当」と誤って呼ばれたり、刻まれた例もある。