mati さま

matiさまの口コミ

4 / 5とても良い

「モネ展なめてた」
1月下旬平日午前11時で100分待ち、敷地外(科博前)まで伸びた入場者列。2月からの完全予約制を待てば良かったと後悔したが後の祭り(ちなみにチケットない人は追加で並ぶ必要あり、ありがとうアソビュー)。入場してもバーゲン会場宜しく大混雑で、全く集中して見られず早々に退散した。11月に既に観覧済みで2度目だったので、その時の記憶である。
サブタイトル通り会場を埋め尽くす睡蓮、これほどの数が1度に見られることは中々ないだろう。モネと言えばの連作であるが、並べると1つ1つの違いや変化が分かり、どんな意図や心境で描いたのか想像すると面白い。モネ自身が希望し、パリのオランジュリー美術館で実現された一面睡蓮の部屋が、絵は小さいが再現されており、ぐるっと回ってお気に入りの睡蓮を見つけるのも楽しい。睡蓮以外にも太鼓橋、薔薇の小道、横長の藤の絵もあり、他を見たい人には退屈かもしれないが、モネの自然への傾倒ぶりが窺えて良い。
個人的には、ここ西洋美術館の恩人である松方幸次郎がモネから直接買ったけど、戦争のどさくさで行方不明になり、近年ぼろぼろの状態でルーヴルで見つかり日本に返還された「睡蓮、柳の反映」が、歴史を背負っているようで見る度に涙が出る。
人混みさえなければイマドキの没入感が味わえるはずの、睡蓮だらけの展覧会だった。
追記:ショップ入店待ちでさらに屋外で1時間、眩しくて日焼けしそう。天気の良い日は真冬でも日傘or帽子が必須。ショップは小規模ながら充実してて良かった。

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