大好評の噂を聞いて行ってきました。しかし…私はこの展覧会をどうも楽しめませんでした。

まず会場が小さすぎます。バルコニー部分から顔を出すキティは楽しく素敵ですし、すばらしい建築ですが、大挙するキティファンは収容しきれない規模です。

内容は楽しかったのです。
時代に合わせて変化してきたキティに、自分の世代のキティを見つけて懐かしみ、現代の作家さんや所蔵作品とのコラボ等も素敵でした。サンリオのバラエティに富み、独創性があって、質も高い商品づくりにも改めて感服しました（これはサンリオショップに行っても同じで、いつも感動があります！）。

しかしところどころに撮影スポットがあり、そこに大きなスペースを割いており、また来場者の意識もそちらに向かっています。これは展示そのものの鑑賞よりも、写真を撮ることを促しているような展示方法ではないでしょうか。もちろんどのような鑑賞でも自由ではありますが、私はそれを残念に感じました。

スタッフの方は人を捌くことに疲弊しておられ、展示室に入るや否や「奥へお進みくださーい！」と声がかかります。手前からみることを許されず、絶えず大きな声がかかるというのでは、鑑賞どころではありませんね。

グッズ販売も同様（おそらく初期はさらにひどかったはず）で、会場に入るなり立ち止まらないようにとの声がかかります。殺伐一歩手前の雰囲気です。

別の会場であればさらにうまくコントロールをできたのではないか？そうしたらもっと誰もが楽しめ、スタッフの方も疲弊していなかったのではないかと思います。

ただ、会場が東博だと、他の館も鑑賞できますので、それは嬉しかったです。