ゆ さま

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上野の国立西洋美術館で開催されている「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展は、印象派の絵画を新しい視点で楽しめる展覧会でした。普段「印象派」といえば、モネの光がきらめく風景画のような屋外の自然を思い浮かべがちだけど、この展覧会では “室内の世界” に焦点を当てていて、とても新鮮に感じました。  

展示は大きく分けて、人物のいる室内の風景や日常生活の場面、アトリエや家族の集いといった“身近な空間”を描いた作品で構成されていました。ルノワールの優しい光に包まれた室内画や、ドガの細やかに人間の表情や仕草を捉えた作品など、それぞれの画家が室内という限られた空間で何を表現しようとしていたのかがよくわかります。  
特に印象的だったのは、若き日のドガの《家族の肖像(ベレッリ家)》が来日し、日本で初めて展示されている点。人物の心理や関係性がじっくり描かれていて、絵の前でしばらく立ち止まってしまいました。  
会場全体を見て感じたのは、印象派がただ自然の光を追い求めていたわけではなく、日常の時間や空間の中にある空気感・生活感までも捉えようとしていたんだなということ。室内の静けさや光の差し込み方、肖像との距離感など、一つひとつの絵から伝わる空気がとても豊かで、見ているだけで19世紀パリの暮らしに入り込んだような気持ちになりました。  

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