北斎と広重を同時に対比しながら鑑賞出来たことが素晴しかった。
動というか、歌舞伎のような外連味溢れる北斎と、能のような静謐さに溢れる広重のそれぞれの良さを堪能出来た。

また、巷間、北斎をはじめとする浮世絵師が印象派に与えた影響ばかりが主張されるが、北斎達が、遠近法をはじめとして、西洋絵画の技法を学び、取り入れていたことを解説していたことも（ご存じの方はご存じなのかもしれないが）私にはとても新鮮だった。
浮世絵→印象派、という一方向ではなく、（多分古典派の）泰西名画→浮世絵→印象派、という双方向名文化交流というか、相互の好影響があったというのは、とてお良い話ではないだろうか？

あと、撮影自由というのも大変良い。富嶽36景を全部撮影してしまった。願わくば、とても為になる解説パネルも解禁して欲しかった。