「台湾旅行、移動はどうしよう?」そんな風に不安に思っている方もご安心ください!台湾の交通網は非常に便利で、初めての方でも日本と同じように簡単に乗りこなせます。
特に台北市内はMRT(地下鉄)が隅々まで整備されており、短距離移動は非常にスムーズです。また、遠出には日本の新幹線技術が使われた台湾高速鉄道(高鉄)があり、主要都市間をわずか数時間で結びます。
さらに、ほとんどの交通機関で「悠遊カード(EasyCard)」と呼ばれる交通系ICカードが使えるため、切符を買う手間がなく、台湾旅行初心者でも快適に移動できるのが魅力です。
この記事では、台湾旅行で使うすべての交通手段の乗り方、料金、そして旅の目的に合わせた選び方を徹底解説します。台湾の交通をマスターして、効率的で快適な旅を実現しましょう!
目次
- 台湾の交通の要!ICカード「悠遊カード」と周遊パス「Taipei Fun Pass」の基礎知識
- 空港からのアクセス(桃園国際空港・松山空港)
- 【台湾全土の交通手段】長距離移動の主役!台湾高速鉄道(高鉄)・台鉄の徹底比較
- 【市内の交通手段】市内観光・近距離移動に必須!MRT・バスの乗りこなし方
- 便利で安い!その他の移動手段と活用法
- 旅のスタイル別!おすすめ交通手段まとめ
台湾の交通の要!交通系ICカード「悠遊カード」と周遊パス「Taipei Fun Pass」の基礎知識
台湾の交通機関を利用する上で、まず用意しておきたいのが交通系ICカードの「悠遊カード(EasyCard)」です。日本のSuicaやICOCAのような役割を果たし、持っているだけで旅の利便性が格段に向上します。
悠遊カード(EasyCard)とは?

悠遊カードは、MRT(地下鉄)全線、路線バス、台鉄(在来線)、YouBike(レンタル自転車)など、台湾の主要交通機関のほぼすべてで利用可能です。
切符を買う手間が省け、運賃が割引されるケースもあり、コンビニやドラッグストアでの支払いにも使えるため、台湾旅行に必須のアイテムです。
◆基本情報
| 正式名称 | 悠遊卡(ユウヨウカー)/EasyCard |
| 料金 |
カード代: 100元(初回購入時のみ) |
| 購入場所 | ・桃園国際空港 ・MRT(地下鉄)各駅の窓口または自動券売機 ・セブンイレブン、ファミリーマートなどのコンビニ ※悠遊マークのあるところ |
| チャージ場所 | MRT駅のチャージ機、コンビニのレジ |
| 使える範囲 |
有効期限はなし。カードにお金をチャージすれば、台湾全国で利用可能。 ※注意:高鉄(台湾高速鉄道)は使用できない。 |
| お得な情報 |
・残高を払い戻しできる(手数料20元、手続きは駅の窓口で可能) |
| 公式サイト | https://www.easycard.com.tw/en/ |
Taipei FunPass(台北ファンパス)とは?
台北市内観光を効率的に楽しみたい旅行者向けに、MRTやバスの乗り放題、そして主要観光スポットの入場券がセットになった周遊パスです。
主に「交通限定版(MRT・バス乗り放題)」と「観光地+交通版(乗り放題+特定施設入場無料)」の2種類があります。短期間に集中して観光施設を巡る場合に非常にお得です。
このパスには悠遊カードの機能も含まれており、チャージすれば利用範囲外の交通機関(高鉄など)やコンビニでの支払いにも利用できます。
◆基本情報
| 正式名称 | Taipei FunPass |
| 種類と料金 |
1日券 |
| 購入場所 | ・桃園国際空港 ・MRT(地下鉄)各駅の窓口または自動券売機 ・セブンイレブン、ファミリーマートなどのコンビニ ※悠遊マークのあるところ |
| チャージ場所 | MRT駅のチャージ機、コンビニのレジ |
| 使える範囲 |
カードの有効期間中は、以下が乗り放題 |
| お得な情報 |
無限周遊パスなら、 |
| 公式サイト |
【比較表】悠遊カード vs Taipei Fun Pass
旅のスタイルに合わせて、どちらのツールを選ぶべきか参考にしてください。
| 項目 | 悠遊カード(EasyCard) | Taipei Fun Pass(交通限定版/乗り放題) |
| 媒体・形態 | ICカード | ICカード |
| 主な機能 | 交通系IC決済(チャージ残高利用) | 交通乗り放題+観光施設入場(観光版) |
| MRT | ◯ 利用可能(割引あり) | ◯ 乗り放題(台北/期間内) |
| 路線バス(台北・新北) | ◯ 利用可能(割引あり) | ◯ 乗り放題(台北/期間内) |
| 台鉄(在来線) | ◯ 利用可能 | △ チャージで利用可能(乗り放題対象外) |
| 高鉄(自由席) | ◯ 利用可能 | △ チャージで利用可能(乗り放題対象外) |
| コンビニ・店舗決済 | ◯ 利用可能 | ◯ 利用可能 |
空港からのアクセス(桃園国際空港・松山空港)
台湾の空の玄関口である桃園国際空港(TPE)と、台北市内の松山空港(TSA)からのアクセス方法です。
①桃園国際空港(TPE)
台北市内から西へ約40kmに位置する、台湾最大の国際空港です。

◆主要アクセス手段 (桃園国際空港→台北駅の場合)
| 空港MRT |
所要時間:直達(急行)で約35分 |
| 高速バス(客運) | 所要時間:約50分 料金目安:135元 運行時間:24時間(20〜40分間隔) 備考:安価だが、渋滞に左右される。 |
| タクシー | 所要時間:約40〜60分 料金目安:1,200〜1,900元 運行時間:24時間 備考:大人数や荷物が多い場合に便利。 |
②松山空港(TSA)
台北市内にあり、市内のアクセスが非常に良い空港です。

◆主要アクセス手段(桃園国際空港→台北駅の場合)
| 台北MRT | 所要時間:約16分 料金目安:25元 運行時間:6:00〜24:00頃(日中は4〜7分間隔) 備考:最も定時性があり、確実な手段。悠遊カードも、Taipei Fun Passも利用可能。 |
| タクシー | 所要時間:約20分 料金目安:300元 運行時間:24時間 備考:大人数や荷物が多い場合に便利。 |
③高雄国際空港(KHH)
台湾南部の主要都市から便利な空港です。

◆主要アクセス手段(高雄国際空港→高雄駅の場合)
| 高雄MRT | 所要時間:約18分 料金目安:35元 運行時間:6:00〜24:00頃(日中は4〜20分間隔) 備考:最も定時性があり、確実な手段。悠遊カードも利用可能。※Taipei Fun Passは乗り放題対象外、Kaohsiung Fun Passなら利用可能。 |
| 高速バス(客運) | 所要時間:約30分 料金目安:12元 備考:安価だが、渋滞に左右される。 |
| タクシー | 所要時間:約20分 料金目安:350元 運行時間:24時間 備考:大人数や荷物が多い場合に便利。 |
【台湾全土の交通手段】長距離移動の主役!高鉄・台鉄の徹底比較
台湾の主要都市間を移動する際の手段は、主に「台湾高速鉄道(高鉄)」、「台湾鉄路(台鉄)」、そして「長距離バス」の3つです。移動の速さや快適さ、そして費用に応じて最適な手段を選びましょう。
台湾高速鉄道(高鉄/HSR/台湾新幹線):最速・快適な移動
日本の新幹線をモデルにした高速鉄道で、台湾の西海岸(台北〜高雄)を南北に縦断します。最高速度は300km以上のスピード。移動時間を短縮したい場合に最もおすすめです。

◆高鉄の切符購入方法
駅の窓口、自動券売機のほか、ウェブサイトやアプリからの予約購入が一般的です。自動券売機は日本語に対応しています。
観光客限定で2日間・3日間・5日間の乗り放題の周遊券もあります。例えば、台北から高雄を一度往復するだけでも元が取れるほどお得です。
◆注意点
| 特徴 | ・速い、快適、運賃は高め。 ・駅が市の中心部から離れている場合が多い(例:台中、台南)。 ・週末は混み合うので、事前に予約しておくのがおすすめ。 |
| 区間例(台北〜左営(高雄)) | 所要時間:約1時間30分~2時間 運賃目安:1,530元(指定席) |
| 公式サイト | https://jp.thsrc.com.tw/ |
台湾鉄道(台鉄/TRA):全土を網羅する在来線
台鉄は台湾全土を網羅する在来線(特急、急行、普通列車)で、主要都市だけでなく地方への移動にも便利です。駅が市の中心部にあることが多く、高鉄駅よりもアクセスが良い場合があります。

◆台鉄の切符購入方法
窓口か自動券売機で乗車券を購入します。自動販売機は日本語対応あり。
長距離の特急列車(「太魯閣号」「普悠瑪号」)は、早めに予約することをおすすめします。
短距離移動や各駅停車を利用する場合は、悠遊カードを改札でタッチするだけで乗車可能です(乗車券不要、自強号(特急)、莒光号(急行)を利用する場合は無席扱いになるので注意)。
◆注意点
| 特徴 |
・高鉄より遅いが、運賃が安い。 |
| 切符の種類 |
・行き先が同じでも、「自強号(特急)」「莒光号(急行)」「區間車(普通列車)」など利用する便によって料金が変わる。 |
| 公式サイト | https://tip.railway.gov.tw/tra-tip-web/tip?lang=JA_JP |
長距離バス(客運):安価で路線が豊富
台湾全土のネットワークをカバーしており、夜間移動などにも便利です。運賃は鉄道よりも安価な傾向にあります。

◆長距離バスの切符購入方法
長距離バスは通常、ICカードでの支払いよりも、事前に切符を購入するのが一般的です。ネットやアプリでの予約も可能です。
◆注意点
| 特徴 | ・運賃は最も安価だが、渋滞に巻き込まれると時間が大幅にかかる場合がある。 ・路線が豊富で、鉄道の通っていない場所へも移動できます。台北のバスターミナル(臺北轉運站や國光客運など)から発着します。 |
| 主なバス会社の公式サイト |
國光客運(台湾全土をカバーしている大手):http://www.kingbus.com.tw/ |
【比較表】高鉄vs台鉄vs長距離バス
都市間移動の3つの手段を、時間・料金・快適性の観点から比較しました。
| 手段 | 特徴(台北〜高雄の場合) |
| 高鉄(HSR) | 最速・快適さ重視 所要時間:約1時間30分~2時間 運賃目安:最も高い(約1,490元〜) |
| 台鉄(TRA) | コスパ・ローカル重視 所要時間:約5時間(特急・自強号) 運賃目安:中程度(高鉄の約半額) |
| 長距離バス(客運) | 最安値・時間優先度低 所要時間:約6時間以上(渋滞による) 運賃目安:最も安い |
【市内の交通手段】市内観光・近距離移動に必須!MRT・バスの乗り方
台北や高雄などの都市内観光には、日本の地下鉄に当たるMRT(メトロ)が最も便利です。また、MRTではアクセスしにくい場所へは路線バスが活躍します。
【台北市】MRT(メトロ):時間厳守で観光に最適
台北MRTは、清潔で、ほぼ時間通りに運行されるため、観光の移動手段として最適です。コイン型の乗車券「トークン」または悠遊カードを利用します。

悠遊カードを使用すれば、切符を買う手間がなく、運賃も若干割引になるため便利です。
行きと帰りの2回〜3回程度しかMRTを利用しない場合は、コイン型の乗車券「トークン」を買うのが安上がりになる場合があります。
◆台北MRTの切符購入方法
自動券売機で、片道きっぷ(トークン)または交通系ICカード(悠遊カード)を購入します。

◆台北MRTの乗り方
- 片道きっぷ(トークン)も交通系ICカード(悠遊カード)も、改札機にタッチして入場。※Taipei FunPassでも乗車できます。
- ホームへ向かい、電車がきたら乗車。
- 下車して改札をでる。片道きっぷ(トークン)は投入口に入れる。ICカードはタッチして改札を出る。
◆基本情報
| 初乗り運賃 | 約20元(距離によって加算) |
| 運行時間 | 始発:06:00頃 / 終電:24:00頃 |
| 路線 |
台北MRT 路線図(公式サイト) |
| 注意点 | 台湾のMRTでは、駅構内と車内での飲食は厳しく禁止されています(水やガムも不可)。違反すると高額な罰金が科せられるため、絶対に守りましょう。 |
【台北市】路線バス:ローカルな移動と遠方アクセス
路線バスはMRTの駅から少し離れた場所や、郊外の観光地へ行く際に非常に便利です。悠遊カードで支払い可能です。

◆路線バスの乗り方
1. 手を挙げる。バス停で待っているだけでは停まりません。必ず運転手に向かって手を挙げて乗車の意思を伝えましょう。
2. 運賃支払い(悠遊カード): 運賃箱の上に表示される「上車刷卡(乗車時にタッチ)」または「降車時にタッチ)」を確認します。近年は、乗り間違いを防ぐため、乗車時・降車時の両方でタッチを義務付けている路線が増えています。
◆基本情報
| 運賃目安 | 市内初乗り:15元前後(市内は一律15元) |
| 支払い | 悠遊カード(EasyCard)または現金(お釣りが出ないため要注意) |
【高雄市】MRT・LRT(路面電車)
高雄市内もMRT(地下鉄)とLRT(ライトレール)が整備されており、移動に便利です。悠遊カードも利用可能です。

◆基本情報(高雄)
| MRT | 紅線と橘線の2路線。高雄空港にも接続しています。 |
| LRT(ライトレール) | 環状線が運行しており、観光スポットへのアクセスに利用できます。 |
便利で安い!その他の移動手段と活用法
MRTやバスの利用が難しい場所への移動や、旅先での自由な移動には、タクシーやレンタサイクルが役立ちます。
タクシー:手軽だが言葉の壁に注意
台湾のタクシーは日本と比べて初乗り運賃が安く、手軽に利用できます。
配車アプリ(Uber)を利用すれば、中国語でのやり取りなしで目的地までスムーズに移動できます。
【乗車時の注意点】 目的地を伝える際は、漢字で書いたメモや地図、スマートフォンの画面を運転手に見せるのが確実です。

◆基本情報(台北)
| 初乗り運賃 | 85元(1.25kmまで) ※夜間は割増料金あり |
| 支払い方法 | 基本は現金(「悠遊カード」やクレジットカード対応車もあり) |
レンタサイクル「YouBike」:ちょっとした移動に
主要都市では、公共レンタサイクル「YouBike」が非常に普及しており、MRT駅や観光スポットの周辺にステーションがあります。悠遊カードを利用できます。
◆利用について
| 料金 |
30分あたり:10元〜 |
| 登録方法 |
悠遊カードと台湾の電話番号を使用して登録が必要。 |
| 利用範囲 | 台北、新北など多くの都市で普及 |
| 公式サイト | https://en.youbike.com.tw/region/taipei/ |
レンタカー:長期滞在や郊外移動に
台湾でレンタカーを利用する場合は、日本の免許証と台湾政府が作成した中国語訳文、そしてパスポートが必要となります。

◆必要書類
| 必須書類 | 1. 日本の運転免許証 2. 台湾政府作成の中国語訳文 3. パスポート |
| 備考 | 中国語訳文は、日本台湾交流協会**(または各地のJAF)で作成したものが必要です。 |
旅のスタイル別!おすすめ交通手段まとめ
最後に、旅の目的に合わせたおすすめの移動手段をまとめます。
【とにかく安く、効率よく市内を移動したい】
➡️ MRT + 路線バス + 悠遊カード/Fun Pass:
悠遊カードやFun Passを使ってMRTとバスを乗り継げば、運賃割引や乗り放題が適用され、最安値で移動できます。
【快適さと時間を最優先したい】
➡️ 高鉄(指定席) + タクシー/配車アプリ:
高鉄で都市間を短時間で移動し、駅からの移動や市内移動はタクシーを利用すれば、時間を気にせず快適に移動できます。
【ローカルな旅や景色を楽しみたい】
➡️ 台鉄(在来線):
東部を含む台湾全土を巡る台鉄は、地方都市の中心部に駅があり、車窓の景色を楽しみながら旅をするのに最適です。
これらの交通手段を上手に組み合わせ、台湾旅行を最大限に楽しみましょう!
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