城下町としての歴史と、相模湾を望む穏やかな自然が共存する小田原。実はこの街には、静かに感性を刺激してくれる美術館・文化施設が点在しています。建築そのものが作品となる空間、文豪たちの足跡をたどれる館、庭園とともに文化を味わえる場所など、楽しみ方はさまざま。本記事では、小田原で訪れたい定番かつ印象に残る美術館を厳選してご紹介。観光地を巡るだけでは出会えない、小田原のもう一つの魅力に触れてみませんか。
目次
江之浦測候所
現代美術作家・杉本博司が構想した文化施設で、相模湾を望む小田原・江之浦の地に広がります。美術館という枠を超え、建築、庭園、茶室、舞台、ギャラリーなどが一体となった空間構成が特徴です。古代から近代に至る日本建築の思想を現代的に再構築しており、石舞台や夏至・冬至の光を意識した設計など、自然と時間の流れを体感できる仕掛けが随所に見られます。事前予約制で、静かな環境の中、作品や建築とじっくり向き合える点も魅力。アート、建築、哲学を横断する体験ができる、小田原を代表する文化拠点です。
| 住所 | 神奈川県小田原市江之浦220-1 |
|---|---|
| 営業時間 | 【午前の部】10:00~13:00【午後の部】13:30~16:30 ※事前予約・入れ替え制 |
| 料金 | 【事前予約】3,300円【当日】3,850円 |
| みどころ | 相模湾と空、光を取り込む建築配置は圧巻。夏至や冬至に合わせた設計や石舞台、茶室など、日本文化の根源に触れられる空間が広がります。訪れる時間帯や季節で印象が変わる点も大きな魅力です。 |
| アクセス | JR根府川駅から無料送迎バス運行 |
| 駐車場有無 | 駐車場あり(要予約) |
| 公式サイト | 江之浦測候所公式サイト |
小田原文学館
小田原ゆかりの文学者を紹介する文学館で、北原白秋や牧野信一などの資料を中心に展示しています。館は明治期の建築を活用しており、歴史を感じさせる洋館の佇まいも見どころのひとつ。館内では直筆原稿や書簡、初版本などを通じて、作家たちの創作背景や人となりに触れることができます。文学に詳しくなくても理解しやすい構成で、小田原という土地が育んだ文化的土壌を知るきっかけにもなりますよ。周囲の静かな環境も相まって、落ち着いた気持ちで文学世界に浸れる施設です。
| 住所 | 神奈川県小田原市南町2-3-4 |
|---|---|
| 営業時間 | 【3月〜10月】10:00~17:00(最終入館16:30)【11月~2月】10:00~16:30(最終入館16:00) |
| 料金 | 大人250円、小中学生100円 |
| みどころ | 北原白秋をはじめとする小田原ゆかりの文学者の資料が充実。直筆原稿や書簡から、創作の息遣いを感じられます。歴史ある洋館建築と文学展示の調和も印象的です。 |
| アクセス | JR小田原駅から徒歩約20分 |
| 駐車場有無 | 駐車場あり |
| 公式サイト | 小田原文学館公式サイト |
松永記念館

電力事業で知られる実業家・松永安左エ門の邸宅跡を整備した文化施設です。数寄屋造りの建築や庭園、茶室が点在し、日本の伝統的な美意識を感じられる空間もまた魅力の一つ。松永は「電力王」と呼ばれる一方で、茶の湯を深く愛した文化人でもあり、その思想や美学が施設全体に反映されていますよ。展示室では松永の生涯や活動を紹介し、庭園では四季折々の自然を楽しめるのもポイント。小田原の自然と日本文化が静かに調和する、散策にも適したスポットです。
| 住所 | 神奈川県小田原市板橋941-1 |
|---|---|
| 営業時間 | 9:00~17:00(最終入館16:30) |
| 料金 | 無料 |
| みどころ | 「電力王」と呼ばれた実業家・松永安左ヱ門(耳庵)が収集した茶道具や古美術品を展示。四季折々の表情を見せる美しい庭園や、趣のある茶室も魅力です。 |
| アクセス | 箱根登山線 箱根板橋駅から徒歩10分 |
| 駐車場有無 | 無料駐車場あり |
| 公式サイト | 松永記念館公式サイト |
まとめ
小田原の美術館は、展示を見ること以上に「場の空気を味わう」体験が心に残ります。相模湾と山並みを背景に、時間や空間そのものを作品として体感できる江之浦測候所、近代文学の息遣いを感じられる小田原文学館、そして数寄屋建築と庭園が美しく調和する松永記念館と、それぞれが異なる魅力でいっぱい。にぎやかな観光の合間に、少し足を止めて文化と向き合う時間を持つことで、小田原の旅はより奥行きのあるものになるはず。景色・歴史・芸術が交差するひとときを、自分のペースで味わってみてください。
※掲載情報は変更となる場合があります。お出かけの際は、公式サイトなどで最新情報をご確認ください。
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