【軽井沢おすすめ美術館10選】自然とともにアートが楽しめる、とっておき美術館

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8.ひとりの洋画家の全貌を丁寧に紐解く「脇田美術館」

現代洋画界を代表する脇田和氏の油彩、素描、版画など約1,000点が収蔵されている「脇田美術館」。1920年代のドイツ遊学時代から世界第二次大戦を挟み現代までの同氏の全貌を鑑賞者に伝える展示をコンセプトに運営を行なっています。

同館は、創立者である脇田和氏の思いを反映し、美術に触れて、学び、そして交流し創造する喜びを感じられる美術館の「場」としての機能を大事にしており、そのため研究調査だけでなく、若手の芸術家向けの助成事業や海外アーティストとの積極的な交流も行なっています。

なお、ワークショップなども頻繁に開催されており、敷地内でのコンサート、講義など学びの場も提供しています。吉村順三氏が手がけた美術館に隣接する脇田和氏のアトリエ山荘は、日本モダニズム建築のひとつとして名高く、アトリエ公開なども実施されています。

9.山岳画家が描いた美しい景色を堪能「田崎美術館」

画像提供:田崎美術館

「田崎美術館」は、文化勲章を受賞した画家の田崎廣助氏の遺志により、同氏の作品を永久保存展示するために作られた美術館です。同氏は軽井沢三笠にアトリエを構えており、軽井沢で出会った新たな山岳風景を多く作品に残しています。生前、山岳画家「阿蘇の田崎」とも呼ばれるほど多くの山々を描き、同館には代表作「阿蘇山」「浅間山」「朱富士」をはじめ油絵の大作から、幅広い画人文化交友を示す資料を常設展示されています。

第二の故郷である軽井沢の自然に溶け込むように建てられた美術館は建築家・原広司氏設計によるもの。「親自然的建築」をテーマに積乱形の屋根、幾何学的な壁面で構成されており、展示室は人工照明に頼らず季節や時間による光を反映した作りとなっています。華麗でモダンな雰囲気を持つ展示室は訪れる鑑賞者を作品とともに常に魅了し続けてます。中庭を囲むように作られた展示室や応接室に研究室、広々としたレイアウトのロビーは日本建築学会賞を受賞しています。
 

軽井沢を愛した文豪たちの世界を感じよう!文芸美術館ならここ

軽井沢を愛したのは芸術家だけではなく、著名な文学者・詩人も多くゆかりの作品や別荘が現存しています。建築物を訪れることで、日本文学の歴史と息吹をリアルに感じられ、さらに作品への造詣が深まること間違いなしです。特に下記でご紹介する「軽井沢高原文庫」は、生涯を閉じる場所となった山荘や別荘を移築し保存するなど作品の紹介とともに、生きた証をも鑑賞できる珍しい美術館です。軽井沢の文学に触れ、歴史的な建築も一緒に楽しみましょう。

10.軽井沢を舞台に生きた文学者たちを追う「軽井沢高原文庫」

「軽井沢高原文庫」は、軽井沢にある総合リゾート施設である「軽井沢タリアセン」内にあります。1985年に塩沢湖畔に開館し明治・大正・昭和・平成までの軽井沢ゆかりの文学者・詩人たちの歴史をまざまざと感じることができる貴重な場所です。

軽井沢を避暑地として好んでいた有島武郎や堀辰雄など、文人達の文学の世界を体感できるうえ、堀辰雄が愛でた「堀辰雄荘(1412番山荘)」を旧軽井沢から移築し公開、さらに有島武郎が「信濃日記」を執筆し、情死した別荘「浄月庵」を移築するなど、その生き様をリアルに感じることが可能です。

本館は、浅間石の基壇の上に鉄骨のシェルターユニットを載せた構造が特徴的で、自然を取り込んだ美術館内階段付近の壮大さと美しさは一見の価値ありです。周囲は豊かな緑で囲まれており、アカシアやコブシ、ウワミズザクラとともに草花も自生し四季折々の美しさを見せてくれます。なお、セット券の販売もしており、「軽井沢タリアセン」「ペイネ美術館」「深沢紅子野の花美術館」とともに訪れるのが通常コースです。

訪れる芸術家を静かに包み込む軽井沢の懐の深さを感じられるのが美術館

 

避暑地として絶大な人気を誇るだけでなく、多くの美術館巡りが楽しめるアートな街としての顔も持つ軽井沢。多くの美術館が周囲の自然と共存するように佇んでおり、美術館にいながら自然をアートとともに感じることができるのが最大のポイントです。都会とは異なる環境でのアート鑑賞は、きっと新しい感性の扉を開いてくれることでしょう。ぜひ食べ歩きやドライブとともに次の軽井沢訪問では美術館巡りを中心にスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。

 

軽井沢の遊び・体験・レジャー情報はこちら!

(※2018/8/29に公開した記事を再編集したものです。掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。最新情報は必ず公式HPでご確認ください)

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