大阪万博に行き、大屋根リングが素晴らしかったので来ました。建築に詳しくない自分でも、入場してすぐの建築模型のジオラマに心を奪われ、子どものように楽しみました。藤本さんと世界・日本の世相年表とを見比べて1人の建築家が着実に経験と実績を積んで大きな仕事に取り組んでゆく様子が知れて興味深かったです。また、いくつかあるインタビュー映像もよかったです。北海道の自然の「開かれ、囲われ」た空間で育った原風景がありつつ、東京に移り住んで雑多な街並みに故郷の自然との共通点を見い出し、都会のクネクネとした道にある電線や植木込みの「開かれ、囲われ」た空間に惹かれたというお話が印象的でした。来場の目的だった万博の大屋根リングのプロジェクトを引き受けた経緯や背景などを知り、葛藤や大屋根リングに込めた想いなどが伝わってきて、思わず涙がじわりと込み上げました。
展示の構成も、設計段階から藤本さんの思考のメモや影響を受けた本の部屋、プロジェクトとして形になっている建築物の部屋、未来の都市、建築の映像と、とても見やすく練られた内容となっていました。ふだん美術館などにあまり行かない私ですが十二分に楽しみ尽くしました。おすすめです！！