東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画の口コミ

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資源に乏しく、食料自給率も低い日本が、これから世界とどう向き合い、自国の価値をどのように高めていくのかという問題は、円安や長引く不況が続く今、改めて考えさせられるテーマだと思います。

そんなことを考えながら今回の展覧会を見ていて、「日本には『クールジャパン』という言葉が生まれるはるか以前から、世界に評価されるだけの素晴らしいものが、すでにたくさんあったのだな」と改めて感じました。

特に印象に残ったのは、狩野派などの煌びやかな屏風や絵画、歌麿が描く人物の表情や仕草の細やかさ、そして広重の風景を大胆に切り取り、一枚の画面として構成するデザイン性です。北斎や写楽などを含め、江戸時代の絵師たちがそれぞれまったく異なる個性と表現力を持っていたことにも驚かされました。

そして何より興味深かったのは、それらが日本国内だけで評価され続けたのではなく、海を越えて海外の人々の目に留まり、収集され、大英博物館に大切に保存されてきたという事実です。19世紀後半のジャポニスムを背景に、日本人にとっては身近すぎて当たり前だったものが、海外の人々には新鮮で価値のあるものとして受け止められた。その結果、私たちが今、改めてその価値を見つめ直す機会を得ていることが、とても興味深く感じられました。

もちろん、こうしたことをあまりナショナリズム的に捉えるつもりはありません。ただ、日本の美術が「日本人だから素晴らしい」のではなく、国境を越えて人を惹きつける普遍的な魅力を持っていたからこそ、遠くイギリスで大切に収集・保存され、今日こうして私たちの前に里帰りしてきたのだと思います。

今回の展覧会を見て、これは美術に限った話ではないのかもしれないと思いました。

現代の日本でも、私たちが日常的に使ったり、作ったり、当たり前のように行っていることの中に、実は世界的に見れば非常に希少で、有意義なものがあるのかもしれません。海外から評価されて初めてその価値に気づくのではなく、自分たちの身の回りにあるものを、もう少し客観的な目で見直してみたい。そんなことを考えさせられる、とても印象に残る展覧会でした。

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