入場時刻予約制チケットは、とてもいい。コロナ禍でなくとも、これまでの人気作品や画家の展覧会は数時間並ばなければならず、それがまた人出を煽っている感があり、ストレスを感じていた。今後もこのシステムを続けて欲しい。
展覧会内容としては、甲乙丙丁の全巻、断簡、模本を一挙公開は、各巻や場面の筆致、構図などを比較できて画期的だった。また明恵上人像の展示方法も静かな森に佇む雰囲気をよく表して美しい。
春日権現験記絵、華厳宗祖絵伝も見応えがあった。明恵上人の自筆の書も人柄を現して素晴らしいと思うが、筆文字を読むのはとても難しい。読み下しと現代語訳を是非添えてほしい。
ミュージアムショップは、展示会場よりも混雑していた。もう少し選びやすいように工夫してほしい。グッズの中では、一方でレジがたくさん配置されていて、思いの外スムーズに会計ができた。感染拡大で困難な中、さまざまに工夫されていると思う。
緊急事態宣言のため、しばらく閉館するとのことだが、せっかくの企画なので、再開した明月には、会期を延長して開催してほしいものだ。
グッズの中では、AR立体アニメクリアファイルが面白い。アニメーションにすると、鳥獣戯画ならではの筆遣いはなくなってしまうが、それでも楽しい試みだと思う。