巨大な地下空間はRPGの世界そのもの!栃木・大谷資料館の魅力に迫る

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下へ降りる階段。坑内は撮影自由です。

赤くライトアップされている壁は、掘り方の歴史を示すもの。「下部のタテ線は機械掘りの跡。上部のヨコ線は手掘りの跡です」(大久保館長)。

赤くライトアップされている壁の裏には、「教会ゾーン」と呼ばれる空間があります(通常非公開)。一般でも申し込めば利用することができます。「車でここまで入れるので、結婚式を挙げる場所としても人気です」(大久保館長)。

奥の隙間からは地上が見えます。朝は光が入り、晴れていれば爽やかな空気を味わえるとか。

最深部には、スタッフが無料で撮影してくれるサービスもありました。ずっと地下にいると冷え込むため、ベンチコートを着ています。

大久保館長によれば、天井が黒ずんでいるのはカビではなく、「暖をとるために火を焚いていた時のすすが原因だといわれています」とのこと。

季節ごとに異なる表情を見せる坑内

夏の間は外気との気温差が大きいため、光が差し込むスポットでは霞(かすみ)が発生し、まるで雲の中にいるかのような気分を味わえることもあるそうです。なお、大久保館長によれば「除湿は自然任せ」。深くなればなるほど湿度が高くなり、足元には水たまりもできているので、サンダルの人は要注意。雨や台風の時はポンプで吸い出すそうです。

大谷資料館は夏、避暑地としての観光が人気ですが、冬ならではの楽しみは塩の結晶「石の華」。夏の間に結露で湿った岩肌が乾燥し、冬に噴出してくる様子を見ることができるんです。
 

「夏と冬とで、坑内の印象は全然違います。ひんやりとしていて気持ちが落ち着くので、1人で何度も来られる方もいらっしゃいます」(大久保館長)。

大谷資料館が使われた映画とは?

坑内はさまざまな映像作品の撮影地として活用されることが多く、例えば映画では『セーラー服と機関銃』(1981年)や『るろうに剣心 京都大火編』(2014年)、『暗殺教室』(2015年)、TVドラマでは『勇者ヨシヒコと導かれし七人』(2016年)。またPV(プロモーションビデオ)では長渕剛やX JAPAN、B’z、水樹奈々ら数多くのアーティストが撮影に訪れてきました。

資料館入り口脇にもポスターなどの展示がありますが、坑内にも、撮影された映画やドラマ、映像作品の紹介コーナーがあります。

撮影されたスポットには、それぞれ説明が記されています。映像作品の世界観に思いを馳せることができそうです。ところどころ、撮影に使われたものがそのまま残されているのを見て回るのも、楽しみのひとつです。
 

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