ボルダリング初心者が自宅でできる5つのトレーニング方法

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岩やクライミングウォールを体ひとつで登る「ボルダリング」。今人気のスポーツですが、頻繁にジムへ通えないという人も多いのでは。今回は自宅でできる効果的なトレーニング方法を5つ紹介!外岩に挑戦できるクライミングツアーと併せてお届けします。

ロッククライミングの1つのジャンルで、岩やクライミングウォールを体ひとつで登る「ボルダリング」。

安全を確保するロープや道具を使わないボルダリングは、腕や足だけでなく、さまざまな筋肉を使う全身運動です。始めたばかりの初心者は筋肉が鍛えられていないため、手足がふらついてうまく登れないこともあるかもしれません。

上達を早めるには筋肉を鍛え、ボルダリングジムへ頻繁に通うのがベストです。しかし、なかなかジムへ行けないという人のために、自宅でできるトレーニング方法を5つご紹介します!ぜひ自主トレーニングをして、上達を目指しましょう。

1.体幹を強くする

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体幹とは頭部と手足を除いた胴体のこと。つまり、おなかや腰回りにある筋肉だけでなく、胸や背中にある大きな筋肉から肩関節、股関節まわりの小さな筋肉まですべてを含みます。

体幹を鍛えるとインナーマッスル(深層筋)が強化され、筋肉のバランスが整い、スムーズな動きがしやすくなるといったメリットがいっぱい!日常生活においても、正しい姿勢の維持や腰痛予防などの効果があります。

クライミングでも体の軸がぶれることなく、安定した重心移動ができるよう体幹を鍛えることは重要。手足の力だけに頼らず、腰の位置や動きを意識した無駄のないムーブ(体の動かし方)がしやすくなります。

体幹トレーニングは、道具を使わずに自分の体重を負荷にしてできるものが多いのもポイント。その代表的な1つに「プランク」があげられます。

うつ伏せで頭から足までを一直線にし、両肘とつま先だけで体重を支える「フロントプランク」や、横向きの「サイドプランク」。手幅・足幅を広げて行う「ワイド・スタンス・プランク」の姿勢で、対角の手足を交互に上げるトレーニングなどがおすすめです。強度や負荷のかかる場所が異なるメニューをいくつか組み合わせるとよいでしょう。

 

2.腹筋・広背筋・前腕筋を鍛える

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全身のあらゆる筋肉を使うクライミング。パフォーマンス向上のために重点的に鍛えておきたいのが、腹筋や広背筋、前腕筋です。

クライミングにおいて腹筋はバランスを取ったり、足を上へ引き上げたりするときによく使い、特に強傾斜の壁を登るのに必要です。一般的なトレーニングとして、仰向けに寝て、膝を90度に曲げた状態から上体を起こす「クランチ」や、足を交互に動かしておなかをひねる「バイシクルクランチ」などがあります。

広背筋は体を上へと引き上げるときに必要となり、クライミングには欠かせない筋肉です。「懸垂」で鍛えられますが、自宅でできる場所がないという人も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、チューブトレーニングです。座った姿勢で行う「シーテッドローイング」や、立ち姿勢での「デッドリフト」など、数種類のメニューを組み合わせましょう。

ホールドをつかむときに使う前腕筋も同様に、チューブを引き上げることで鍛えられます。そのほか、ダンベルを使ったトレーニングも効果的です。

いずれの部位もインナーマッスルとアウターマッスル(表層筋)をバランス良く鍛えるように心がけてください。

 

3.指の保持力を向上させる

クライミングで必要となる指の力は、紐を付けたダンベルを指だけで持って上げ下げしたり、水や砂を入れたペットボトルを指で持ったりする練習でも鍛えられます。人差し指と中指、中指と薬指、薬指と小指と、2本ずつをセットにし、けがをしないようゆっくり行いましょう。

クライミング関連用品を製造する「Metolius(メトリウス)」からは、持ち運び可能なトレーニングホールド「ロックリングス3D」や、ネジを使って壁に設置するタイプの「シミュレーター3D」「プロジェクトボード」といったフィンガーボードが発売されています。

壁への設置が難しい場合は、柱や懸垂器具などに吊り下げて使える「ロックリングス3D」が便利でしょう。

指の保持力が上昇すれば持てるホールドが増え、長くぶら下がられるようになり、ボルダリングの上達スピードも格段にアップしますよ。

 

4.柔軟性をアップする

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柔軟性がアップすると可動域が広がり、クライミングをする上で大きなメリットがあります。また、けが予防の観点からもとても重要です。中でも股関節と肩甲骨まわりをしっかりストレッチしておくとよいでしょう。

股関節が柔らかくなるとバランスを保ちやすく、遠く離れた所または高い位置にあるホールドにも容易に足をかけられるようになります。対応できるムーブも増えて、上達を実感できるでしょう。

おすすめのストレッチは「ニーストラドル」。あぐらをかくように座り、両足の裏を合わせます。両手でつま先を持ち、かかとを体のほうに引きつけます。その状態で息を吐きながら上半身を前へ倒していくと、股関節や太ももの内側だけでなく、腰やお尻のあたりも伸ばせます。

また肩甲骨まわりを柔軟にしておくと、スムーズに腕を引けるようになり、リーチも伸びて次の一手が取りやすくなります。両腕を曲げ、指先を肩に置き、肘で円を描くように回す「肩まわし」が効果的。肩甲骨を大きく動かすイメージで、前後に数回ずつ回しましょう。

ストレッチをするときには体の動きに合わせてゆっくり呼吸をし、痛みを感じるほど一気に可動域を広げすぎないように注意が必要!毎日少しずつ積み重ねていくことが大切です。

 

5.下半身を強化する

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初心者は腕の力だけで登ろうとしがちですが、クライミングには上半身だけでなく、下半身の筋力も必須。つま先やかかとでバランスをとったり、全身を支えたりと、実は足を使って登るといっても過言ではありません。つまり、下半身を強化し、足使いがうまくなるということは上達への近道なのです。

下半身でとりわけ強化したい部位は、太ももとふくらはぎ。太ももを鍛えるのに一般的なトレーニングは「スクワット」です。ハムストリングや大腿四頭筋といった大きな筋肉を刺激し、基礎代謝を上げるメリットもあります。

つま先よりも膝を前に出さない、背筋を丸めないなど、正しいフォームでやってこそ効果が得られます。初めのうちは鏡の前で行うか、パートナーにチェックしてもらうとよいでしょう。

ふくらはぎのトレーニングには、道具を使わずにできる「スタンディングカーフレイズ」がおすすめ。足を肩幅よりやや狭くセットして壁の前に直立し、肩幅ほど開いて両手を壁に垂直につけます。軽く前傾気味になるようにつま先立ちになり、最大の高さまで上げてキープしてから、ゆっくり体を下ろしていきます。上下30回を3~5セット行ってください。

 

屋内から大自然へ!外岩に挑戦しよう

トレーニングを重ねて筋力と自信がついてきたら、自然にある“外岩”でのクライミングに挑戦してみませんか?初心者にはガイド付きの体験ツアーがおすすめ!観光を兼ねてクライミング旅行なんて魅力的ですね。

 

クライミングの聖地・御在所岳で新たな山遊びを初体験!|三重県

「いきなり外岩でのフリークライミングはハードルが高いかも…」という人には、イタリア生まれの山遊び“ヴィア・フェラータ”体験がおすすめ!「パワーゾーン」が主催する“ヴィア・フェラータ SUZUKA”に参加してみませんか?

岩に固定されたワイヤーロープや鉄のはしごを使い、ハーネスとカラビナで身の安全を確保しながら設備が整った登山コースを登っていくヴィア・フェラータ。特別な登山技術や経験は不要ですが、このツアーでは約3時間以上の山登りができる体力が求められます。

ゲレンデとなる御在所岳(ございしょだけ)はクライマーを魅了する岩場が点在し、ロッククライミングの聖地といわれるほど。迫力ある巨大な岩に囲まれ、自然あふれる絶景を楽しみながら登っていきます。

高所での緊張感や登った後の達成感など、スリリングな非日常体験が盛りだくさん!フリークライミングさながらの醍醐味を、ヴィア・フェラータでたっぷり味わいましょう。今シーズンは4月から開催です。

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京都・金毘羅山の岩場でトレッキング&クライミングに大興奮!|滋賀県

関西有数のロッククライミングのゲレンデとして知られる京都の金毘羅山(こんぴらやま)。ここでは「ゼログラビティー」が“ロックトレッキング1日コース”を開催しています。小学5年生から参加OKなので、家族そろって参加してみてはいかが?

普通のハイキング道をあえて利用せず、岩がゴツゴツした岩稜を歩いたり登ったりと、スリルを味わえる行程にドキドキしっぱなし!ゲレンデトップにある高度感のある岩場では、1時間ほど本格的なロッククライミングに挑戦できます。

ツアー途中では山頂付近の岩に腰かけて、お楽しみのランチタイムが待っています。京都大原の里を眼下に眺めながら、ここまで登らなければ見られない絶景に心躍ること間違いなし!

また、ロッククライミング経験者や体力に自信のある人には“グレードアップコース”がおすすめ!ギア類の扱い方や確保術、ロープワークなども勉強でき、難易度の高いコースにチャレンジできます。

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石垣島の美しい海を眺めながら外岩ボルダリングを満喫!|沖縄県

ロープや道具を使わないボルダリングを満喫できるのが、「にじいろのさかな石垣島」が主催する“体験ボルダリングコース”です。なんといっても、エメラルドグリーンの海を見渡せる最高のロケーションが魅力!

参加者のレベルに応じて、ガイドが丁寧にボルダリングの基本技術をレクチャーしてくれるので、初心者でも安全に楽しめます。まずは簡単なコースで、自分の手と足だけで壁や岩を登るシンプルな楽しさを体感しましょう。

体験時間は約180分~約210分とたっぷりあるので、少しずつコースの難易度を上げながら、基礎から応用までステップアップしていけます。難しい課題ほど、登れた時の達成感はひとしお!岩のてっぺんから見える美しい景色に気分爽快です。

シューズ、チョークバック、ボルダリングマットなど必要装備はすべて無料レンタル。動きやすい服装でスニーカーソックスさえあればOKなので、石垣島旅行の際に気軽にチャレンジしてみませんか?

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厳冬期だけの楽しみ!日光で氷壁を登るアイスクライミング|栃木県

観光地としても有名な栃木県の日光市では、1月下旬から3月中旬までの期間限定でアイスクライミングを楽しめます。

「Omuche outdoor&Sports club(オムーチェアウトドア&スポーツクラブ)」が開催する“お気軽アイスクライミングツアー”の舞台は、霧降高原の“隠れ三滝”の1つ「丁字ヶ滝」のすぐそばの岩壁に作り上げられた氷のフィールド!なんと、ガイドの手によってアイスクライミング用に整えられた氷壁なのです。

12本爪のアイゼン、アイスアックス、ハーネス、ヘルメットなど、本格クライミング装備を無料でレンタルできるので、アイスクライミング初体験の人でも大丈夫。まずはアイゼンでの歩行やアックスの使い方、懸垂下降の練習などをしてから、いよいよ氷壁へ!クライミング中は常にガイドが安全確保するので、安心して進んでいきましょう。

自信がついたら午後は高さ25mの氷壁にチャレンジ。間近に迫る氷の美しさ、アックスを打ち付けながら氷壁を登っていく達成感は、アイスクライミングだからこそ得られるもの。

外岩に慣れたら、ぜひ日光でアイスクライミングにも挑戦してみてくださいね!東武日光線「東武日光」駅から無料送迎サービスもあり、公共交通機関でのアクセスも便利です。

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外岩ツアーに参加して、インドアにはない醍醐味を体感!

今回紹介したトレーニングはできるだけ毎日行い、ボルダリングに必要な筋肉を鍛えることが重要です。ランニングや水泳などの有酸素運動でも体のさまざまな筋肉を鍛えられるため、ボルダリングにとって有効なトレーニングといえるでしょう。

ジムでのクライミングは手軽で魅力的ですが、やはり外岩の大自然の中で行うクライミングは、インドアでは味わえない醍醐味があります。

休日の便利でお得な遊び予約サービス「アソビュー!」では、初心者でも気軽に参加できるクライミングツアーを紹介しています。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

(編集部注*2020年6月8日に公開された記事を再編集したものです)

※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。

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