清鶴酒造株式会社

基本情報

真宗の北摂布教の拠点であった富田は、江戸時代酒造りを主産業として栄えました。その当時のグルメ本「本朝食鑑」にも伊丹（灘）・池田と並んで江戸積銘醸の地として記されています。良質の酒米と、石灰層を通って涌き出る阿武山山系の清水といった選び抜かれた材料と、技と心の限りを尽くした風味は「口に含んで喉ごしよく、さらに香り高く、後味にふくよかな余韻が残る」と、昔から富田の町衆に愛されつづけてきました。けさたんと　のめや　あやめの　とんたさけ。宝井其角が詠んだように、町衆文化が育んだ酒なのです。清鶴は、1856年に醸造元となってから一貫して、量産を図ることなく、地道に手づくりの酒造りに努めています。そのこだわりは「一期一会」に通じるもてなしの心の極み。「甘」「苦」「渋」「辛」「酸」の五感を駆使して、手間暇惜しまず、我が子をいとおしむように醸す酒は、天下の逸品です。