本丸御殿は改修が終わって、新しくキリッとした内装が拝見できました。半分ずつ公開をされているようなので、次回は残りの半分のエリアを拝見したいと思います。京都在住のため、インバウンドの観光業には色々な形で携わってきていますので、いつも特に海外からのお客さんのマナー違反が気になりますが、本丸御殿は予約制ということもあって今回は、それはありませんでした。各部屋混み合うことなく見ることができたので、一部、説明書にある人物や動物が探せないということがあっても、そこは自分なりに納得して次に進めたと思います。
　ただ、残念なことはありました。拝観ルートで初めて曲がった廊下で、柱と長押の交わる柱の材木上にアジア系の名前がカタカナが、柱を傷つける形で刻まれておりました。現場近くののスタッフに告げたものの、対処していますとかではなくて、「そうですね」、という反応で終わりました。これはおそらく、さらに上の権限のある方々がこの文化財のダメージコに関して態度表明をスタッフや社会に対してされていないのでは、と、別のところでアテンダントをした経験もある身からは思いました。
　特に、落書きをそのまま展示になっているのは、どうしてか気にはなりました。修理またはそれまでの仮の展示の仕方を考えないのではといけないのでは？今回のは何よりも重要文化財の器物損害で、警察に届けてあるのだろうか？また、たくさんある監視カメラは、この損害を与えた人の特定のために活用されてるのか？スタッフの配置や見回りの警備の方は工夫されているのか、大変気になりました。面倒だからということで、うやむやにせず、毅然と立ち向かって欲しいと思っています。
それ以外は、新しく綺麗でした。皇太子の方々も、かつてはとても気に入って何度も京都に来られたのがわかる気がいたしました。せっかく修理されたので、心無い観光客のいたずらの餌食にならないように、管理者の方、スタッフの方、または、周囲にいる観光客の方も、文化財保護の視点を持って、鑑賞していきたいものだと思います。