五島美術館は世田谷を代表する私設美術館!

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五島美術館は東京都世田谷区上野毛にある私設美術館です。日本と東洋の古美術品や国宝、重要宇文化財を多数所蔵する美術館として知られています。また、建物と庭園の美しさでも有名です。およそ6,000坪にもおよぶ敷地は、都会の真ん中に建つ美術館であることを忘れてしまうほどの豊かな自然にあふれています。ここでは、五島美術館に行ってみたい人のために、五島美術館の見どころや入館料金、アクセスの方法など、知っておくと便利な情報を紹介します。

五島美術館とは

五島美術館は、東京急行電鉄の創設者であり、東京急行電鉄株式会社の元会長でもある五島慶太が構想した美術館です。慶太翁は鉄道事業のかたわら、古写経をはじめとする美術品を熱心に蒐集していました。五島美術館は彼が収集した美術品を保存展示するための美術館です。慶太翁は精力的に美術館設立の準備を進めていきましたが、開館を目前にして世を去ってしまいます。五島美術館が会館したのは、慶太翁が亡くなった翌年の1960年4月18日です。

五島美術館の収蔵品は、慶太翁が戦前から戦後にかけて蒐集し古美術品が中心となっています。約5,000点にもおよぶ収蔵品の中には、「源氏物語絵巻」や「紫式部絵日記絵巻」をはじめとする国宝5点、重要文化財50点も含まれているのです。さらに、五島美術館の設立時に、東京都目黒区にあった大東急記念文庫も五島美術館に移転しています。大東急記念文庫には日本や中国、朝鮮の古典籍が2万5,000点ほど収蔵されており、その中には「久原文庫」や「井上文庫」をはじめとした国宝3点、重要文化財32点が含まれているのです。文庫の所蔵品については一般公開こそされていませんが、定期的に展示会が開かれています。

五島美術館は2010年に開館50周年を迎えたのを機に、約2年間かけて大規模な増改築工事が行われました。2012年10月にはリニューアルオープンをしています。2011年3月1日には五島美術館と大東急記念文庫が合併し、2012年4月1日には公益財団法人としての認可を受けています。

五島美術館を代表する国宝!絵巻物は必見

五島美術館には創立者である五島慶太氏の収集した美術品が収蔵されています。収蔵品は主に明治期以前の日本と東洋の古美術品で、国宝や重要文化財に指定されているものもあります。五島美術館の代表的な収蔵品といえば、「源氏物語絵巻」と「紫式部日記絵巻」です。この2点は国宝に指定されています。「源氏物語絵巻」は藤原隆能の筆と伝えられおり、五島美術館に収蔵されている1巻のほか、徳川美術館に収蔵されている3巻が現存。

大きさは手の上に乗せられるほど小振りで、岩絵の具を使った鮮やかな彩色が特徴です。絵巻物の中の建物は、「吹抜屋台」という俯瞰的な構図によって描かれています。「吹抜屋台」とは屋根を取り払ったうえで、斜め上方からのぞき込むような視角で描かれる手法です。これは絵巻物を床の上に広げて見ることを想定した手法で、見る人を物語の中に引き込む効果を狙っています。

登場人物の描き方も独特です。源氏物語絵巻では、引目鉤鼻(ひきめかぎばな)という技法が用いられており、細い線を重ねて目を描いたり、鼻をくの字に描いたりといった特色が見られます。建物や調度品、衣類などが細かく描き分けられているのに対して、人物の顔は同じように見えるのも大きな特徴です。あえて人物の顔を特定しないことで、登場人物の見た目についてさまざまなイメージを膨らませながら、物語を読むことができます。

「紫式部日記絵巻」は、紫式部日記を絵巻物として描いたものです。紫式部日記は源氏物語の著者である紫式部によって記されました。紫式部日記が書かれたのは寛弘5年から寛弘7年にかけてですが、「紫式部日記絵巻」が描かれたのは約250年後の鎌倉時代前期です。詞書の筆者は、鎌倉時代の能書家である後京極良経、絵の筆者は鎌倉時代の絵師である藤原信実と伝えられていますが、詳細は分かっていません。もともとは全10巻ほどの絵巻物でしたが、現存しているのは4巻分です。「紫式部日記絵巻」は五島美術館のほかにも大阪市都島区にある藤田美術館や東京国立博物館、個人コレクターが所蔵しており、五島美術館には森川家本全5段のうち3段が伝わっています。

刀剣や茶道具などバリエーション豊富な収蔵品

五島美術館に収蔵されているのは、絵巻物や絵画だけではありません。書跡や茶道具、陶磁器など、さまざまな美術品が展示されています。慶太翁は鉄道事業の関係により関西へ赴く機会が多く、特に奈良に残る古代文化の香りに心をひかれていました。慶太翁の古美術収集が始まったのも、奈良時代の古写経がきっかけです。慶太翁は古写経をコレクションするうちに、中世の美術や茶の道にも手を広げていきます。美術館の設立を計画する頃には、美術品の収集はさらに勢いを増していきました。国宝「源氏物語絵巻」や古鏡のコレクションも、設立計画が具体化しはじめた頃に一括購入されたものです。開館後も近代日本画や刀剣、文房具類など貴重な品々が寄贈され、所蔵品総数は国宝5件、重要文化財50件を含む約5,000件にのぼります。

大東急記念文庫の貴重な収蔵品が見られるチャンス!

五島美術館の敷地内には、大東急記念文庫という図書館が併設されています。もともと大東急記念文庫は1942年に目黒区上目黒に創設されました。創設者は五島美術館を創立した五島慶太氏です。大東急記念文庫は1960年に五島美術館が開館したのを期に、五島美術館の敷地内に移動しています。

蔵書の主体となっているのは久原文庫と井上文庫です。久原文庫は、地質学者であり農商務省鉱山局長でもある和田維四郎が選定し、実業家である久原房之助が資金援助をする形で収集したコレクションでした。和田氏の死後、彼が収集した文庫は久原文庫と岩崎文庫に二分されています。一方、井上文庫は医師であり国学者である井上通泰博士が収集した資料です。懐紙、書帖、短冊をはじめとした歌学資料のほか、本居宣長や香川景樹といった国学者の作品を含む約80点が含まれています。慶太翁は久原文庫と井上文庫を一括購入し、大東急記念文庫へ収蔵したのです。

大東急記念文庫には国書や漢籍、仏書、古文書、書画碑帖など、約2万点もの古典資料が収蔵されています。増車は国書や仏書の珍しい本が多く、近世文学や江戸資料が豊富です。絵画や墨蹟、装飾経などの芸術資料や多数の古辞書類も収蔵されており、国宝や重要文化財が31点も含まれます。大東急記念文庫は一般公開されていませんが、五島美術館で収蔵品を展示することがあります。展示会は不定期に開催されるため、気になる人は五島美術館の公式ホームページで展覧会の情報を確認してみると良いでしょう。

秋は紅葉の穴場!庭園のみの入場も可

五島美術館の見どころは、美術品だけではありません。美術館の建物や庭園も見逃せないポイントです。本館は昭和期に活躍した建築家である吉田五十八氏により設計されました。吉田五十八氏は和風の意匠である数寄屋建築を近代建築に取り入れたことでよく知られる建築家です。五島美術館本館にも、王朝貴族の建築様式である寝殿造が随所に取り入れられています。近代建築史における貴重な建造物として注目を集めている建物です。1961年には第2回建築業協会賞を受賞しています。2012年の大規模改修では、開館当初の姿を留めながら、展示室の増設や館内設備を刷新が行われました。

敷地は庭園を含め約6,000坪にもおよびます。五島美術館の庭園は、多摩川が武蔵野台地を侵食して生まれた傾斜地です。そのため、山もあれば谷もあり、都心部とは思えないほどの豊かな自然がそのまま残されています。散策するうちに苔むす道や石畳を発見することもあり、まるで山里を歩いているような気分になれるでしょう。庭園内には鉄道事業の際に引き取った「大日如来」や「六地蔵」などの石仏や燈籠があちこちに点在しています。さらに、東京都指定天然記念物である上野毛のコブシやツツジ、枝垂桜などが植えられており、季節ごとに色とりどりの花を咲かせています。

石台付の多重層塔が目印の見晴台庭園では、天気が良い日なら富士山も見ることも可能です。秋は紅葉の穴場としても知られ、11月下旬から12月上旬にかけて見頃を迎えます。菖蒲園や瓢箪池、蓬莱池、赤門も見どころです。散策路には明治時代に建てられた「古経楼」という茶室や、古材を使って作らせた「冨士見亭」という立礼席もあります。どちらも普段は非公開ですが、実際に茶会などに利用されている建物です。五島美術館の庭園は、美術館の中から入場できます。本館で展示を楽しんだ後は、文人像が立つ天祐庵門を抜け、庭園内へ出ましょう。なお、庭園のみの入場もできます。庭園のみ利用する場合、入場料は1人300円ですが、美術館に入館した場合は無料です。

五島美術館でしか手に入らないグッズにも注目!

五島美術館のミュージアムショップでは、ここでしか手に入らないオリジナルグッズが充実しています。まず、注目したいのが展覧会図録や名品図録です。五島美術館に収蔵されているコレクションを収録した「名品図録」だけでなく、過去に五島美術館で開催された展覧会の図録も販売されています。気になっていたけれど見られなかった展覧会の図録を購入することも可能です。また、五島美術館を代表するコレクションともいえる「国宝源氏物語絵巻」と「国宝紫式部日記絵巻」をモチーフにしたグッズも販売されています。徳川美術館と五島美術館が所蔵する絵19面を掲載した図録「国宝源氏物語絵巻」や色紙、額絵、複製小巻物は、自宅でも美術館にいるような気分を味わえるアイテムです。絵巻物の印象的なシーンを切り取ったオリジナル絵葉書セットや一筆箋、レターセットなどの小物は、おみやげに喜ばれるでしょう

五島美術館のミュージアムグッズは他にもあります。「重要美術品 双鳳銜枝・瑞花紋葵形鏡」をモチーフにした薄型ミニミラーは、美しいだけでなく実用性にも優れたアイテムです。手の中に収まるサイズで携帯しやすく、外出先でのメイク直しなどに活躍します。「僊可筆 猿図」や茶道具をデザインした手拭いや巾着、ポーチは女性へのおみやげにぴったりです。五島美術館のオリジナル懐紙も、他では手に入らないアイテムとして人気があります。五島美術館が所蔵する「亀甲蒔絵棗」の亀甲花菱文を透かしこんだ懐紙は、見た目にもエレガントです。

団体料金も適用される!五島美術館の入館料金

  • 一般入園料金
    • 一般:1,000円
    • 高・大学生:700円
    • 中学生以下:無料
    • 団体(20名以上):1人800円
    • 入園のみ(展覧会を見ない場合):300円、中学生以下無料
    • 障害者手帳を持っている人と介助者は1人200円引き

美術館のハシゴでもっとお得に!五島美術館の割引サービス

世田谷美術館との相互割引

世田谷美術館の企画展を観覧した場合、観覧有料券を五島美術館の観覧受付時に提示すれば、一般入館料から100円引きとなります。割引の対象となるのは券面展覧会最終日から1年以内の観覧有料券です。チケット1枚につき1人まで、1回限り割り引かれます。また、他の割引との併用はできません。

・一般:通常1,000円→900円
・高・大学生:通常700円→600円

静嘉堂文庫美術館との相互割引

静嘉堂文庫美術館の有料観覧券を世田谷美術館に提示すると、一般入館料から100円引きとなります。なお、割引の対象となるのは1年以内に発行した入館券のみです。チケット1枚につき1人まで、1回限り利用できます。他の割引との併用はできません。

・一般:通常1,000円→900円
・高・大学生:通常700円→600円

入館受付の時間に注意!五島美術館の営業時間

  • 通常営業時間
    • 10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
  • 定休日
    • 毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
    • 展示替期間や夏期整備期間、年末年始も休館になる場合があります。

五島美術館へのアクセスは公共交通機関が便利!

公共交通機関を利用する場合

  • 東急・大井町線「上野毛」駅から徒歩約5分
  • 東急バスせたがや3館めぐるーぷ「上野毛駅」バス停から徒歩約5分
  • 東急バス園01(田園調布⇔千歳船橋)、黒02(二子玉川駅⇔目黒駅) 「上野毛駅」バス停から徒歩5分。

車を利用する場合

首都高3号線より10分「用賀IC」から約10分

五島美術館の駐車場

敷地内に駐車スペースがありますが、駐車できる台数が限られているため、五島美術館では公共交通機関での来館を推奨しています。

  • 営業時間:10:00~17:00
  • 駐車台数:6~7台
  • 料金:無料
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