横浜中華街を2時間で散策!名所とグルメ、地元民が教える美味しいとこどりのお気軽コース

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横浜中華街はいつ行ってもたくさんの人で賑わい、人気店には行列が絶えません。でも見どころはどこなのか正直わからない、という人も多いのでは?そこで今回は中華街の見どころを散策しながら、食べ歩きも楽しめる約2時間半のコースをご紹介します!

案内してくれたのはこの方!

横浜市勤務で、アートの祭典・横浜トリエンナーレなども担当した田邊俊一さん。地元ならではの視点で中華街を案内してもらいました!中華街の「門」をすべてめぐると、中華街をくまなく歩きまわったことになる、と聞いてなるほど。早速スタートです!

スタートは青色の中華街東門「朝陽門」

元町・中華街駅の1番出口から出ると、道路をはさんだ場所がすぐ中華街です。

この門の名前は「朝陽門(ちょうようもん)」。青い柱が印象的です。この色は中国の陰陽五行説による風水思想に由来しています。東西南北をそれぞれ守る青龍、白虎、朱雀、玄武という4柱の神、それぞれの神を表す色が青、白、赤、黒のため、東にある朝陽門=青龍神が守る=青色、となっています。

ここから入って右斜め前に進むと中華街のメインストリート「中華大通り」ですが、左に曲がって「南門シルクロード」を進みます。

世界中の中国人の心のよりどころ「媽祖廟」

南門シルクロード沿いにある「媽祖廟(まそびょう)」は、千年前の北宋の時代に実在した馬祖を祀っている廟です。廟とは神仏を祀る寺院や神殿などのことです。

馬祖は人々を神通力で救う活躍をし、亡くなったあとも多くの人から慕われ、敬意を込めて「天上聖母」と呼ばれるようになりました。

航海安全の海の神様として信仰されていましたが、それのみならず自然災害や疫病・戦争・盗賊などから守ってくれる女神として、中国・台湾のほか、世界各地に住む華僑の心のよりどころとなっています。境内には係の人がいて、参拝方法について解説してくれます。

元町と接する「朱雀門」

媽祖廟から少し歩くと中華街のつきあたりです。ここには南の「朱雀門(すざくもん)」があります。

中華街にある門は基本的に外側には「中華街」と書かれ、内側に門の名前が書いてあります。

よく見ると門の上に鳥のようなオブジェがありますが、これは朱雀。内側を向いています。

関帝廟通り入り口「天長門」

南門シルクロードを戻って、「関帝廟通り」を曲がります。通りの東側の入り口にあるのは「天長門(てんちょうもん)」。天長とは、天がとこしえ(永遠)であるということを意味しているそうです。

元祖!中華街カレーの店へ

ここで何か食べよう!と田邊さんが連れて行ってくれたのは、関帝廟通りから3本目の通りを右に曲がった香港路の「保昌」。ほしょうと読みます。

ここは中華街にカレーブームを起こした「中華街カレー」の元祖。中華街でカレー?と思いますが、牛バラとシャキシャキの玉ねぎが入った「牛バラ肉カレーご飯」は、一度は食べておきたい一品です。

食べてみると、普通のカレーとはちょっと違うコクがあるような…?とろみもばっちりで、どんどん食べ進んでしまいます。オーダーするとスープがついてくるのも嬉しいポイントです。カレーにかぎらず、すべてのメニューにスープがついてきます。

商売繁盛の神様「関帝廟」へ

関帝廟通りに戻り散策再開。中華街でも1、2を争う有名ポイント、関帝廟(かんていびょう)にやってきました。

関帝廟に祀られている「関聖帝君」は、三国志にも出てくる実在の武将「関羽」です。商売繁盛、交通安全、学問などにご利益があると言われ、中国人、日本人問わず様々な人がひっきりなしに訪れています。

廟全体がきらびやかな雰囲気。細かい装飾などもじっくり見ていたくなります。

毎年2月の旧正月(春節)には、関帝廟の前や関帝廟通り沿いの山下町公園などで獅子舞やパレードが行われます。2016年の春節は2月8日から2月22日まで。日本とは違うド派手な新年のお祝い、要チェックです!

関帝廟通り西の要「地久門」

東の「天長門」に対してほぼ同じ形の「地久門」。ちきゅうもんと読みます。

意味は「地のとこしえ(永遠)」。天長門と対になっているんですね。

真っ白で雰囲気の違う「延平門」

地久門を出ると、中華街らしさはぐっとなりを潜めます。普通のビルのある静かな通りです。門から左斜め前に進んで、太い通りに出たら右へ。少し歩くと真っ白な「延平門(えんぺいもん)」が現れます。

ここは中華街の西の端にあたり、白虎神が守っています。白虎の色は白。門のデザインはほとんど同じはずなのですが、白がメインになるとだいぶ印象が変わります。

横浜スタジアムの真ん前「玄武門」

また太い通りに戻り、横浜スタジアムのある横浜公園に突き当たったところで右折します。野球がないので静かです。歩いているとおしゃれな建物を発見。

これは「ストロングビル」という名前で、戦前は外国商社のオフィスビルだったそうです。現在ではビルそのものは建て替えられていますが、入口部分などが復元されています。

ストロングビルのある区画に北の守り、玄武門があります。

玄武の色は黒。やはり柱の色が違うとずいぶん印象が変わります。

「中華街」の発祥の地に建つ「善隣門」

玄武門から北門通りに入って進むと、目にはいるのが「善隣門」。中華街大通りの入り口にある、いわば中華街のシンボル的な門です。

ここには以前「牌楼門(はいろうもん)」がありました。牌楼門は1955年に建設され、そこに「中華街」の文字が初めて掲げられました。それまでは中華街でなく「南京街」と呼ばれていたここが、「中華街」になった瞬間でした。

その後牌楼門が老朽化したことにより、1999年に建て替えられ、今の善隣門になりました。善隣門の裏側には「親仁善隣」と掲げられています。

親…親しく、仁…すべての人に等しく接する心、善…仲良く、隣…周りにいる人々。「周囲の国や人と仲良くする」という意味です。この門は中華街の象徴にもなっていて、最も豪華です。

水餃子の名店「山東」へ

善隣門をくぐり、中華街大通りを歩きます。

大通りと交差する2本目の角、香港路を左へ曲がります。田邊さんが「水餃子が美味しい店に行こう」と連れて行ってくれたのが「山東」。

ランチは756円!安い!

迷わず水餃子をオーダーします。5分ほど経って水餃子が到着!つやつやして美味しそうです。

このタレをつけて食べます。浮いているのはココナッツ。

ひとくち食べると、分厚い皮から肉汁が出てきて美味しい!あっというまにペロリです。水餃子は単品だと10個で756円とのこと。ランチは水餃子5個にライス、スープ、杏仁豆腐がつきますが、気分次第では水餃子単品を頼んでもいいかもしれません。

豚まんといったらここ!「江戸清」

中華街大通りに戻って、朝陽門の方面に向かいます。田邊さんが「まだお腹に余裕ある?」と連れて行ってくれたのが、「江戸清 本店」。

創業明治27年の「江戸清」の店構えは、中華街には珍しく蔵造りです。中華まんのお店は中華街にいろいろありますが、やはり一番のおすすめは江戸清だそう。その場で蒸している熱々の豚まんをいただきます。

1つ500円の豚まん、かなり大きい!

分厚くてふわふわの皮に、ジューシーなお肉がぴったりマッチ。カレーと水餃子ですでにけっこうお腹がいっぱいになっていたのですが、ついつい食べてしまいます。

中華街東口に戻ってきて、散策は終了です。ここまでで2時間半、中華街をくまなく歩いて美味しいご飯も食べられて大満足のひとときでした!

今だから知りたい中華街の基礎知識

横浜中華街は、日本のみならず東アジアで最大のチャイナタウンです。神戸南京町や長崎新地中華街と合わせて「日本三大中華街」とも呼ばれます。約0.2平方キロのエリア内には500店を超える店舗があり、広東、四川、福建など中国各地の料理店がぎっしりと並んでいます。

安政6(1859)年に横浜が開港すると、港の近辺には外国人居留地がつくられました。初期の埋め立て地だった「横浜新田」の海岸沿いに作られたため、周囲の道とはちょうど45度ななめにずれた状態になっています。
風水にもとづいて中国人が造ったという説もありますが、この土地を造成したのは日本人。ですがたまたま東西南北にぴったり合っている土地だったため、風水思想を重んじる中国人が好んだのではとも言われています。

開港当初はこの土地には欧米人も多く、中華料理店はほとんどありませんでした。大正12(1923)年の関東大震災でこの地域のほとんどが被災し、欧米人が帰国してしまったため、中国人中心の街へと姿を変えていきます。第二次世界大戦後にさらに店舗が増加。1955年に中華街大通りの入り口に建てられた門に「中華街」と書かれたことで、それまで「南京町」と呼ばれていたこの地域は「中華街」と呼ばれるようになった、とのことです。

中華街とあわせて行きたい、周辺のオススメスポット

マリンタワー

中華街東口から徒歩2分で到着するマリンタワー。白く洗練されたデザインが印象的です。「恋人の聖地」にも認定されている、デートのおすすめスポットです。夕焼けから夜景になる時間が特におすすめです。

 

山下公園

山下公園は中華街から徒歩3分。ぶらぶらと歩くにはぴったりです。ベンチもたくさんあるので、一休みには最適。

ホテルニューグランド

山下公園の向かい側にあるホテルニューグランド。1927年に建てられた歴史的価値の高い本館は、一見の価値ありです。

取材・撮影・文 藤井みさ

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