3月6日は「世界一周記念日」|世界一周で学んだニッポンの奥深さ

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3月6日は、日本航空の世界一周西回り路線が営業を開始した日にちなんで「世界一周記念日」とされています。というわけで本日は、世界一周についてのお話を! 世界一周経験者の編集長はらが、基本的情報からお金に関することまで、あれやこれやを赤裸々にお話ししていきます。(読了時間約4分)

 

世界一周とは?

世界一周とは、文字通り地球をぐるっと一周する旅行のことです。例えば東京から出発して西回りもしくは東回りに移動を続け、再び東京に帰ってくれば世界一周になります。ですので、「東京からニューヨークに行き、パリに立ち寄ってから、日本に戻ってきたよ」というちょっと長めの海外出張だって、世界一周となります。

ちなみに私が行った世界一周旅行は、東京→オーストラリア→南米→北米→ヨーロッパ→アフリカ→中東→アジア→東京、というルートになります。1年間で30カ国ぐらいの地を踏みました。

どうやって?

私は日本航空(ワンワールド)の「世界一周航空券」を使いました。これは16枚綴りの飛行機回数券みたいなもので、タイプにもよりますが30〜50万円ぐらいで購入できます。タイプの違いというのは主に「行く大陸の数」で、16枚綴りであることは変わりません。ちなみに私は「5大陸」を選択したので45万円ぐらいでした。もちろん移動はこのチケットだけでなく、自分で手配したLCCや、レンタカー、長距離バス、列車……も駆使します。ちなみにANA(スターアライアンス)にも世界一周航空券があり、こちらは大陸制ではなくマイル制となります。

どうして?

理由は単純で「世界一周をしてみたかったから」です。「世界一周をしてみたいか、してみたくないか」で言ったら、おそらく多くの人が「してみたい」と答えるでしょう。なので理由は皆さまと同じく「好奇心」だけ。そんなに高尚な理由はございません。違いがあるとすれば、実際に行動に移したかそうでないか、ということになります。

「なぜ行動に移せたのか?」に関しては、こちらはやはり仕事との兼ね合いになると思います。私は編集者(エイ出版社という趣味の雑誌を多く出版している会社で働いていました)なので、「フリーで働くという手もあるし、帰国後無職でも何とかなるだろう」と思えましたが、一般的にはそこのハードルはなかなか高いと思いますし、「世界一周のために仕事を辞める必要はない」と(行ったからこそ)考えてます。お休みを利用してあちこち行くのが一番です。

私は結果的に「退職」ではなく「休職」という形をとらせてもらうことができたので、そんなわがままを聞いてくれた会社に感謝するとともに、多くの人がそういう経験をできる社会をつくりたいという使命感にも駆られています。

 

誰と? いつ? どれぐらい? いくらで?

2011年、32歳になる年におよそ1年間かけて世界を回りました。妻とふたりの旅でしたが、結婚して3年ぐらい経っていたので新婚旅行ではありません。予算は一人250万円ぐらいで、ふたりで500万円ぐらい。頭からおしりまで、つまり事前準備から帰りのリムジンバスまで、まるっとの金額です。

一般的には「150万円ぐらいあれば十分に世界一周をできる」と言われています。私たちが+100万円を費やしたのは、「節約は当然するけれど、お金が理由で"貴重な経験を我慢する"ようなことはしたくない」と考えたからです。なので貧乏旅行でありながらも、ガラパゴス諸島でクルージングツアーに参加したり、ケニアで野生動物と出会う国立公園ツアーに参加したりしました。この二つだけで、1人50万円ぐらいかかっています。

帰国後、どうなった?

前述の通り「エイ出版社」を休職して旅立ったので、帰ってきてからは元の場所に戻りました。

「世界一周で人生観が変わった?」とよく聞かれますが、そこまで大きくは変わりませんでした。30年以上、まあまあ頑張って生きてきたので、世界一周をしたぐらいではブレなかったのかもしれないですね。

ですが、大きく変わったのは「日本を知りたい」と強く思うようになったことでした。これは多くの世界一周経験者が感じることで、世界を知れば知るほどに「日本を知らない」と痛感していきます。

 

日本は良い文化をもっている国です。

良い文化が受け継がれている場所には、良い営みが受け継がれており、そこには必ず良い人たちが暮らしています。帰国後しばらくして『Discover Japan』という雑誌の別冊編集長を務めて各地を取材した際、それを肌で感じました。

世界という広い相手に対する好奇心は今もありますが、日本という身近な存在に対する探求心は、昔と比べ物にならないほど強いです。

世界を浅く、日本を深く。

いや、本当は世界も深くいきたいのですが、日本も深掘りできていないのに、世界を深く掘っていけるはずがありません。歴史、文化、宗教……などに関する知識が必ず必要になりますから。

日本各地にひっそりと佇んでいる、文化や歴史、宗教との接点。ちゃんとした場所に行けば拍子抜けするほど簡単に出会えるのに、肝心のその場所が分からない。

実はアソビューでも、その「場所」が紹介されていたりします。きっとアソビューの中の人たちですら、あまり気づいていないと思うけれど。だってその土地に住む人々でさえも、自分たちのすぐ傍らにあるすばらしい宝物に気づいていないぐらいなのだから。

 

海の京都」なんて、まさにそのひとつ。

ここは神話の世界とも、日本創生の歴史とも繋がる、ニッポンのダイナミズムが凝縮したエリアです。例えば代々海部氏が宮司をつとめる「元伊勢籠神社」には日本最古の系図「海部氏系図」(国宝)があり、それを遡っていくと皇室との繋がりが明らかになります。

すごくないですか? 家系図を辿ると、天照大神(あまてらすおおみかみ)や、国生みの神であるイザナギ、イザナミがぼんやりと見えてくるんですよ。都(京都)との関係性や、伊勢神宮と繋がりなども同時に見えてきて……。超興奮するんですけど!

ひとりで盛り上がるのはこれぐらいにします。きっと、この手の話に興奮してしまうベースをつくったのが世界一周での経験であり、収穫であるのだろうと思います。

では、そんなわけで、3月6日は「世界一周の日」でございました。皆さま、よい一日を。

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