新宿区四谷にある「東京おもちゃ美術館」は、日本だけでなく世界各国のおもちゃが集まる、おもちゃに触れて創って遊べる体験型のミュージアムです。年間14万もの人が訪れ、親子のお出かけ先として人気を集めている「東京おもちゃ美術館」。その人気の秘密を探るべく、スタッフが取材に行ってきました!暖かくて木の香りがする素敵な空間をレポートします。
廃校を再利用!暖かくて懐かしい雰囲気
「東京おもちゃ美術館」は、昭和10年に建てられた旧四谷第四小学校校舎を利用しています。
ここには、地域の人たちが集まるコミュニティセンターと、東京おもちゃ美術館、個展なども行っているCCAAアートプラザが入っています。
地元の方の強い思いで、壁や教室は1980年代に廃校になった時から大きくは変えず、当時のままの姿を保存しています。子どもの授業参観にきた感じがします。
下駄箱も体育館もそのまま残されています。
新宿区区民の方は、団体登録すれば体育館を借りることができます。
おもちゃに触れて、おもちゃを創って、おもちゃで遊ぼう!
東京おもちゃ美術館では、実際におもちゃで遊べたり、おもちゃを創ったりできます。優しいスタッフさんと木のおもちゃでぬくもりいっぱいの館内をご紹介します。受付は2階にあるので、中に入って、階段を登ります。
サポーターズボード
入口には、サポーターズボードがあります。東京おもちゃ美術館は、ボランティアや寄付に支えられているため、寄付を行った「一口館長」の名前が積み木に刻み込まれています。
ミュージアムショップ Apty
木の楽器やコマ、日本製のおもちゃが数多く売られています。木の香りが漂う温かい空間です。
館内で人気のおもちゃも買うことができます。
ショップは誰でも無料で入れます。東京おもちゃ美術館への入館チケットは、ショップの隣にある受付で購入します。大人800円、こども500円、おとなこどもペア券1,200円です。
グッド・トイてんじしつ
2,000人のおもちゃコンサルタントが選んだ「グッド・トイ」(イケてるおもちゃ)が展示されています。赤いエプロンをしたおもちゃ学芸員さんが、それぞれおもちゃの遊び方や館内の楽しみ方を案内してくれます。
面白そうなおもちゃがたくさん並んでいます。私も赤いエプロンをしたおもちゃ学芸員さんにいろいろ遊び方を教えてもらいました!素敵な方ばかりなので、ぜひ気軽に聞いてみてください。
きかくてんじしつ
「きかくてんじしつ」では、各企画のテーマに合ったおもちゃが展示されています。2015年12月25日までは20名の木のおもちゃ作家さんがつくったおもちゃが飾られています。展示されているおもちゃは3~4ヶ月ほどで入れ替わるので、何度きても楽しめます。なお、2016年1月11日からは、新しい企画展として「マトリョーシカとロシアの玩具」展が始まります。普段は見ることのできない幻のおもちゃもみることができるかもしれません。
木の魅了が詰まった温かいおもちゃが並んでいます。展示されているもののいくつかは、真ん中のスペースにあり、実際に触れて遊ぶことができます。
おもちゃのもり
ここは、靴を脱いで遊ぶスペースです。こどもたちが元気いっぱい駆けまわっていました。
木のセンターハウスは、秘密基地のようなかんじがしてワクワクします。
巨大なそろばんもありました。
「ひっつきむし」というおもちゃは、木の穴からイモムシ(おもちゃ)を引っ張りだして遊びます。発想が面白いです!
ひときわ目を引いたのは「木の砂場」です。4種類の広葉樹で作られた2万個の木のボールが敷き詰められたプールは、こどもたちに大人気です。
もともと音楽室だった場所を、上手くリノベーションして利用しています。
階段もグラウンドも廃校当時のままです。
上のフロアへ上がります。各教室が展示室になっているのがわかります。
廊下にもユニークなおもちゃがいっぱい!一見どうやって遊ぶかわからないおもちゃも、おもちゃ学芸員さんたちが教えてくれます。こちらのおもちゃはどうやって遊ぶと思いますか?
これは音の神経衰弱で、同じ音をするものを引き当てるゲームです。数字ではなく、音を覚える。聴覚を試します。裏に同じ音は同じ色がついているので、自分の引いた2つの音が合っているかわかるようになっています。
おもちゃのまち きいろ
玉が転がるおもちゃや楽器、そして科学を利用したおもちゃやごっこ遊びのブースがあります。
サイエンス・トイ(科学のおもちゃ)は不思議!不思議!発見がいっぱいです!おもちゃ学芸員さんが様々なおもちゃを見せてくれます。
「ごっこファーム」では、木の野菜を使っておままごと遊びができます。
りんごやしいたけの木、畑など工夫されています。こどもたちは夢中で遊んでいました。
木で作られたアフリカやアジア、日本など世界各国の楽器が置かれています。
西アフリカのジャンベという楽器です。
おもちゃのまち あか
けん玉やコマ、お手玉など日本の昔ながらのおもちゃが並んでいます。沖縄の琉球玩具や昭和のレトロなおもちゃは、こどもにとっては新鮮で、おとなにとっては懐かしい気持ちです。
普段はカルタなどが置いてあるこのブースは、扇を投げて的に当て、その形で点数を競う遊び・投扇興(とうせんきょう)のルールに基づいたサイズで、月に1度、投扇興の体験会が開催され実際に遊ぶことができます。
茶室もあり、毎月お茶会が行われたりします。素敵な空間です。
ゲームのへや
世界中のアナログゲームが大集合!大人も楽しめる多種多様なボードゲームが勢揃いしています。
頭を使うゲームも多く、大人も本気で遊んでいました。
国際的に人気のテーブルサッカーも置いてあります。こちらは館内で唯一別料金がかかるゲームです。
イベントには、テーブルサッカー協会の方もいらっしゃるそうです。本当にいろんなイベントがありますね!
おもちゃこうぼう
おもちゃ工房では、紙コップや牛乳パックなど身近にあるもので、毎日無料でおもちゃ作りを体験できます。体験メニューは、その日によって異なるのでHPをを確認してみてください。
毎月季節にあったものを作ることができます。取材時は12月だったので、クリスマスリースやミニ門松作りを行っていました。世界にひとつだけ自分だけのオリジナルおもちゃを作ってみてはいかがですか。
小学校のときから飾られている「教育目標」もそのままです。
東京おもちゃ美術館では、さまざまなイベントがおこなわれているので、ぜひチェックしてみてください。
赤ちゃん木育ひろば
0歳~2歳の赤ちゃん限定のお部屋です。国産のスギを使った暖かい部屋です。
京都の枯山水をイメージしているそうです。
資格を持った赤ちゃん木育サポーターの方々が常時いてくれるので、パパ、ママ、赤ちゃんたちが安心して楽しめます。
きゃっきゃニコニコしている赤ちゃんたちに癒やされます。
実際に行ってみて、木のおもちゃってとても素敵だなと感じました。普段なかなか触れることはないですが、優しいぬくもりを感じることができます。木の暖かさとおもちゃ学芸員さんたちのサポートに包まれた素敵な空間です。おやすみの日は、お子さんを上品な木のおもちゃで遊ばせてみてはいかがですか。家族はもちろん、お友達同士やデートでも楽しめる場所だと感じました。
休日や夏休みの混雑状況について
子供連れで遊びに行く場合、混雑や待ち時間はできるだけ避けたいもの。そこで東京おもちゃ美術館の混雑日や混雑する時間帯についてご紹介します。
平日は快適。ピークは土日の14時頃
土日でもお昼前であればそこまで混雑していないので快適に遊ぶことが出来ます。お昼を過ぎて14時~15時頃混雑のピークとなるでしょう。特に人気の赤ちゃん木育てひろばは、混雑時には1日1回30分間と利用に制限が設けられているので、いつまでも利用できないということはありません。しかし、スムーズに楽しむのなら土日の午前中に遊びに行くのがベストです。
ゴールデンウィークや春休みや夏休みは要注意
東京おもちゃ美術館は、ゴールデンウィークや学校の長期休暇時期になるとテレビで取り上げられたりします。そのため、通常の休日よりも多くの人出が予想されます。メディアで紹介された後しばらくはかなりの混雑となりますので、遊びに行く前に自前にリサーチしておくのがおすすめです。
アクセスは四谷三丁目駅から徒歩5分
東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」2番出口を出たら、右に進んでいきます。
まっすぐ3分ほど歩くと、右手に「三はし」というラーメン屋さんが見えてきます。その角を右に曲がります。
そのまま歩いていると右手に「東京おもちゃ美術館」があります。大人が普通に歩くと5分ほど、子どもを連れてゆっくり歩くと7分~10分ほどでしょうか。最寄り駅からアクセスが良いので小さな子供を連れて行く時でも安心です。
車でアクセスする場合、駐車場はどこ?
東京おもちゃ美術館には駐車場がないため、車でアクセスする場合は近隣のコインパーキングに駐車することになります。ここでは、東京おもちゃ美術館から近い順に駐車場をご紹介していきます。
よつよんぱーく【66m】
- 住所:東京都新宿区四谷4丁目19
- 料金:【8:00~22:00】100円/15分 最大料金(月~土)2,200円 (日・祝)1,600円
【22:00~8:00】100円 /60分 最大料金500円 - 収容台数:7台
- 車種:制限なし
NTTル・パルク四谷第1駐車場【112m】
- 住所:東京都新宿区四谷4丁目12-1
- 料金:【8:00~24:00】300円/30分 最大料金2,700円 / 12時間
【00:00~8:00】100円 /60分 最大料金500円 - 収容台数:6台
- 車種:制限なし
コインパーク愛住町【119m】
- 住所:東京都新宿区愛住町12
- 料金:【8:00~22:00】100円/15分 最大料金(月~土)2,200円 (日・祝)1,600円
【22:00~8:00】100円 /60分 最大料金500円 - 収容台数:5台
- 車種:制限なし
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取材・文 遠藤佳菜子
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