萩(山口)観光で外せない名所!歴史好きがおすすめ観光スポットを紹介

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山口県は江戸時代「長州藩」という藩でした。その中心となる藩都が萩。長州藩は戦国時代から力を持っていた大名・毛利家が治める藩で、幕末には明治維新の原動力となった志士たちを多数排出しました。今でも歴史ある町並みが残る萩は、あちらこちらでタイムスリップしたような気分にもなれる町。歴史好き、幕末好きなら一度は行くことをおすすめします。今回はasoview!NEWS編集部員の体験を交えながら、1泊2日の旅行で行くべきスポットをご紹介します。

まずは萩へ

東京から萩に向かう手段としては、大きく分けて3通りあります。

・羽田空港~山口宇部空港間を飛行機に乗り、空港からバスまたは車
・羽田空港~萩・石見空港間を飛行機に乗り、空港からバスまたは車
・東京駅・品川駅~新山口駅間を新幹線に乗り、駅からバスまたは車

いずれも空港や駅からはバスまたは車を利用します。萩市内にも山陰本線という路線が通っていますが、電車ではなく汽車。しかも朝2本、昼1本、夕方2本などという時刻表なので、よっぽど時間のある青春18きっぷ利用者などでなければおすすめしません。関西方面からは特急が走っているので、そこそこ利用されている?ようです。

今回は行きたいところがあったので、萩・石見空港から入るルートを選択しました。ちなみに、通常なら山口宇部空港から入ることをおすすめします。圧倒的に便数も多く、道も広いようです。萩・石見空港と羽田の間には1日2往復しか便がありません。しかも萩・石見空港の定期便はその2往復のみのようです。大丈夫なのか萩・石見空港。

道中は天気にも恵まれ、上からアルプスも見えました。かっこいい。

景色を見たり本を読んだりしているうちに、1時間40分ほどで萩・石見空港に到着です。

正直田舎。

萩・石見空港は少し前までは「石見空港」という名前だったので、よく見ると「萩・」という部分の色が違っています。うーんなんとも。

そして「萩」とついていますがここは島根県です。石見はいわみと読み、世界遺産の石見銀山などで有名です。

空港についたらレンタカーを借りて一路萩を目指します。萩・石見空港には「ニッポンレンタカー」「トヨタレンタカー」「ハーツレンタカー」の3社が入っていて、ほぼ値段は同じ。ハーツレンタカーはこの中では比較的知名度が低いので、借りる時も混雑せずスムーズに借りられそうでした。ニッポンレンタカーで予約していた編集部員、ここで15分のロス。

余談ですが全国を旅行してきた中で、ここのレンタカーの貸し出しが一番ゆるかったです。大丈夫なのか萩・石見空港。

空港からは国道191号線を道なりに、西へ西へと進みます。山陰本線とつかず離れずしながら走り、時々見える海を眺めながらまた走り。

カーナビでは1時間30分と出ていましたが、1時間15分ほどで萩市内に入りました。この時すでに14時すぎ。観光スポットは17時で閉まってしまうところが多いため、意外と時間がありません。

松下村塾(松陰神社)

萩・石見空港方面から萩市内に入ると、最も近いのがこの松陰神社。市内中心部からは少し外れた場所です。
吉田松陰が若い人々とともに学問を学び、議論を交わした「松下村塾」が当時のままに保存されています。吉田松陰は今でこそ「偉大な人」扱いされていますが、その実は賢く、超行動派で、自分の考え・信念に基づくことなら体制に背く行動も厭わない、という過激な人物でした。

松蔭の教えに刺激され、この塾から高杉晋作や久坂玄瑞、伊藤博文など後の世にも名を残す人々が多数排出されました。神社のおみくじには「松蔭先生教訓」が書いてあるのでぜひ引いてみてはいかがでしょうか。

敷地内には吉田松陰に関する資料を展示する「至誠館」もあり、歴史好きの編集部員は松陰神社の敷地内でトータル2時間ほど過ごしてしまいました。

詳しくはこちら!
明治維新はここから始まった!松下村塾・松陰神社に行ってみた。歴史好きは必見!

伊藤博文旧宅・別邸

松陰神社から徒歩5分ほどの場所にあるのが伊藤博文旧宅・別邸。吉田松陰と同じく、城下町からは少し外れた場所に暮らしていた伊藤博文。歴史にそこまで詳しくなくても、初代内閣総理大臣、として知っているのではないでしょうか。幼少期から伊藤博文が暮らしていた茅葺屋根の「旧宅」と、立派な「別邸」が隣に並んでいます。

「別邸」は伊藤博文が品川で暮らしていた家。それをすべてこの地に持ってきて移築したそうです。旧宅と比べて部屋数も多く、高級感漂う造りです。

 

旧萩藩校明倫館跡

車に乗って少し移動して、市の中心部にやって来ました。ここで見たかったのは旧萩藩校明倫館跡。公立の学校ともいえる「藩校」だった明倫館。立派な門と、剣槍道場の有備館、泳ぎの練習をした水練池などが残っています。現在では明倫小学校の敷地内になっているので、見学の際はひと声かけましょう。

野山獄跡・岩倉獄跡

だんだん暗くなってきたので、宿に向かおうと思いましたがもう1スポット立ち寄ることにしました。地図を見ていてふと見つけたのが野山獄跡岩倉獄跡です。ここは藩制時代の牢獄の跡で、野山獄には士族以上の身分の人を、岩倉獄にはそれ以外の人を収容していました。吉田松陰が国の掟に背いて外国船に搭乗しようとした時に捕らえられ、収容されたのがここ野山獄です。

周囲はごくごく普通の住宅街です。ここに出てくる道がありえないほど狭いので、普通のサイズの車だとたぶん角を曲がりきれません。編集部員がここにいた時に、壁に車体がぶつかってガリガリと削っている車を見てしまいました…。カーナビを過信せず太い道から行ったほうが無難です。

ここまでで17時になってしまいました。12月初旬だったので日の入りも早く、宿に向かうことにしました。

宿泊は温泉宿へ

海沿いの街・萩には「萩温泉」という温泉があります。せっかくここまで来たので、ちょっといい宿に泊まってみるのもおすすめ。今回宿泊したのは「宵待ちの宿 萩一輪」です。窓からは海が見えますが、すでに暗くなっていたのでよくわからず…。

晴れているとこんな景色が見えます。

浴室は3つあり、夜と朝で男女入れ替え制です。内風呂と外風呂があり、3つの浴室で計7つのお風呂が楽しめます。ぜひ全部のお湯を制覇してみることをおすすめします。

山口の冬の味覚、ということで夕食はふぐ御膳をチョイス。
いやふぐの名産地って太平洋側の下関じゃん、というツッコミもありますが、もし下関で採れたふぐを使っていたとしても、下関~東京より下関~萩のほうが圧倒的に近いので、東京で食べるよりも新鮮なことに間違いはないはず!という論理。萩は漁業が盛んな町なので、現地で採れたものだったかもしれません…聞き忘れた。

メニューは前菜盛り合わせに始まり、ふぐの和え物、ふぐ刺し、ふぐちり、ふぐの唐揚げ、ふぐ雑炊、あとなぜか和牛焼き。

あまりの量にふぐ雑炊は一口食べたのみ…。しかし鮮度は抜群で、ものすごく美味しかったです。1年分のふぐは食べたなという気分です。

早起きして無料の観光案内を楽しむ

「宵待ちの宿 萩一輪」には、宿泊者限定の特典として、オーナーによる無料の観光案内があるとのこと。せっかくなので申し込んでみました。

マイクロバスに乗って、江戸時代からの建物が保存されている「堀内地区」をぐるっと1周。堀内地区は伝統的な街並を保存する地区として選定されていて、自分の家の門や塀を改修したりするのにも教育委員会への申請が必要だそうです。おかげで400年前の街並みを今でも見ることができるのですが、暮らしている人にとってはかなり不便そうですね…。

オーナーはなんと93歳だそうです。オーナーのおばあさんは江戸時代生まれだとか。明治維新って近いのね…と感じさせられます。

他の宿ではこういったサービスは行っていないようです。泊まるまで知りませんでしたが、ちょっと得した気分でした。

マップを手に入れてレンタサイクルを借りよう

チェックアウトしたら観光スタート。レンタサイクルショップに行こうかとも思いましたが、宿で自転車を貸し出していることに気づきました。2時間300円と格安です。

萩の城下町は細い道が入り組んでいるため、車で廻るのにはちょっと不便。それでいて歩いて廻るのには広いため、自転車がぴったりです。今回は10時から12時30分の2時間半で、城下町をぐるりとめぐってみました。観光前に宿やレンタサイクルのお店などで城下町の観光マップを手に入れておくことをおすすめします。
今回は宿を起点にして、まずは少し離れているところへ、次いでスポットが集まっているところへ、というコースでめぐりました。

萩城跡(指月公園)

まず訪れたのは城下町のはずれ、海に面した「萩城跡(指月公園)」。長州藩の藩祖、毛利輝元の座像が南門付近で迎えてくれます。

萩城は明治維新後まもなくすべての建物が取り壊されてしまったため、残念ながら天守閣などはありません。

城内には志都岐山神社という神社があり、ここの参道も自転車で走れます。鳥居の下を自転車でくぐるのはちょっと不思議な気分。

動物が好きな人はお堀に注目。鯉がめちゃくちゃたくさんいます。お城の向かい側で鯉のえさを売っていますが、あげるとこんな状態に!

信じられない数です…。水の中で折り重なっています。人懐っこい猫もやってきました。

旧厚狭毛利家萩屋敷長屋

旧厚狭毛利家萩屋敷長屋は、毛利元就の五男を祖とする毛利一門「厚狭毛利家」の長屋敷です。

50メートルを超える長屋は、現存する武家屋敷の中でも最大級のものなのだとか。中には入れませんが、すべての扉が開いているので内部をじっくりと見られます。長屋って使いにくくないんでしょうか…?

武家屋敷と夏みかん

夏みかんは萩の特産品です。明治維新後、武士は仕事がなくなりその日に食べるものも困る状況が続いていました。明治9年に長州出身で新政府の要職を歴任した小幡高政が萩に戻り、荒廃した武家屋敷の庭園に夏みかんを植えます。夏みかんが困窮する武士の生活を助け、その後萩の町全体に夏みかんの栽培が広がったそうです。

今でもその名残りが随所に見られます。

口羽家住宅

口羽(くちは)家は、長州藩に仕える身分の高い武士でした。その身分に見合う立派な住宅が当時のまま残っていて、「口羽家住宅」として保存されています。

部屋と部屋の間に人1人が待機できる空間があります。これは「武者隠しの間」と呼ばれる部屋。何かあった際に待機している武士がサッとふすまを開けて飛び出してくる…という仕組みです。当時の槍がそのままに飾ってありました。

この庭では2015年の大河ドラマ「花燃ゆ」で、井上真央さんと優香さんがロケをしたそうです。

鍵曲(かいまがり)

口羽家住宅のすぐそばで見られる、城下町特有の街路「鍵曲(かいまがり)」。左右を高い塀で囲み、道を鍵の手(直角)に曲げてあるのが特徴です。戦いの際に見通しを悪くして、防御しやすくするという役割があります。

特にこのあたりは、江戸時代の街路をイメージした舗装を施しているそうです。

木戸孝允旧宅

木戸孝允は幕末には桂小五郎として知られ、西郷隆盛、大久保利通と並んで「維新の三傑」と称されるほどの活躍をしました。彼が生まれてから20年間過ごしたのがこの家で、「木戸孝允旧宅」として今も保存されています。少年時代の書や、柱の落書きが残っているのをじっくりと見られます。少年の時に書いたという書は、かなり上手いので必見です。

菊屋横町

菊屋横町はなまこ塀や白壁、土塀が連なり、城下町・萩らしい風景が見られる通りです。高杉晋作生誕地もこの通りにあります。日本の道百選にも選ばれている、風情のある雰囲気。着物を着て写真撮影するにはぴったりのスポットです。

 

高杉晋作誕生地

長州藩といったらこの人!と名前を挙げる人も多いのでは?幕末に騎兵隊を作り、藩内のみならず全国にその名を轟かせ、今も人気の高い高杉晋作。その誕生地はやはり人気でした。常にたくさんの人が入れ替わり、立ち替わりして訪れています。

家の中には入れませんが、建物の外から部屋の中を見ることができます。写真や資料、高杉晋作の産湯に使われた井戸などがあります。

晋作広場

駐輪場も兼ねた広場には、高杉晋作の銅像「高杉晋作立志像」が立っています。通常の銅像よりも低い場所にあるので、記念撮影しやすいのが嬉しい。団体の観光客にも人気のスポットなので、タイミングよく人のいない時を狙うのがおすすめです。

晦事(ことこと)

自転車に2時間ほど乗っていたら寒くなってきたので、菊屋横丁の近くのカフェでちょっとお茶タイム。築200年を超える町屋を改装したカフェ「晦事(ことこと)」に入りました。年を経て重厚な色に変わった木の間にいると、心が自然と落ち着いてきます。店内には北欧の家具や手作りの雑貨なども並んでいます。

夏みかんトーストと黒糖カフェラテをオーダー。夏みかんのさわやかな香りが鼻に抜けて、甘すぎない美味しさが癖になりそうです。

北の総門

北の総門は平成16年11月に「萩開府400年」を記念して復元されたものです。城下から三の丸(城内)に入るための門です。かつてはここに常に門番がいて人の出入りを監視していて、鑑札を持った人以外の通行を禁止していたそうです。高さ7メートルとかなり立派です。

菊ヶ浜

白砂青松が印象的な菊ヶ浜。1.3kmにわたり砂浜が続きます。指月山や笠山を望む景色は、日本画のように美しく感じられます。「日本の夕陽百選」にも選ばれているとのこと。ただ冬は寒いです…。こちらも2015年の大河ドラマ「花燃ゆ」でロケに使われていました。

「山陰の小京都」津和野へ

ここまでで12時半になり、萩の観光は終了。今回は津和野にも行きたかったので、ここで萩を離れました。津和野は「山陰の小京都」とも呼ばれる場所で、こちらも古い建物が多く残されている町。萩からは車で1時間ほどで到着です。

京都の伏見稲荷大社をほうふつとさせる鳥居がある「太鼓谷稲成神社」や「津和野カトリック教会」、古い街並みなど、小さいながらも魅力を感じさせるスポットです。

津和野の観光に関しての詳しい記事はこちら!→津和野観光ならここへ行け!「山陰の小京都」津和野を楽しむためのオススメ観光スポット9選

萩から津和野とめぐって、萩・石見空港に戻ってきました。津和野から空港までは40分ほどと比較的近いです。

秋吉台など、山口県の他の観光地にも行きたい場合は山口宇部空港の利用がおすすめです。ちなみに津和野は島根県です。

なぜかEXILE

今回時間がなくて行けなかったけれど、行っておきたいスポット

萩にはとにかく歴史にまつわるスポットがたくさんあるので、行きたい所すべてを回りきれないことも。今回行きたかったけれど時間がなくて行けなかった、まわっておきたいスポットを紹介します。

萩博物館

萩博物館は武家屋敷風の外観をもったユニークな博物館です。萩の歴史や自然、文化などについての展示が並び、より萩を知ることができます。ミュージアムショップでオリジナルグッズの販売もあるのが気になるところ。

菊屋家住宅

萩藩主だった毛利輝元の御用商人・菊屋家の住宅が保存されている「菊屋家住宅」。母屋や本蔵など5棟が国の重要文化財に指定されています。商人文化と武家文化が共存した豪奢な邸宅をじっくりと見られます。

 

東光寺

東光寺は毛利家の菩提寺で、3代から11代まで奇数の藩主とその妻子の墓があります。夏でもどこかひんやりとした空気が流れています。いわんや冬をや。

岩川旗店

大漁旗を作る技法で染め抜いた手ぬぐいなどを販売するお店、岩川旗店。手ぬぐいマニアでもある編集部員は絶対にここに行く!と決めていたのですが、なんと臨時休業であえなく撃沈…。ネット販売も今のところはやっていないようなので、次回に持ち越しです…。

取材・撮影・文:藤井みさ

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