東海大学海洋科学博物館 海の魅力を学べる・楽しめる!基本情報から見どころまで

あそびのジャンル
タグ

海の生物を観賞できる水族館は、子供はもちろん大人からも人気のスポットです。珍しい生き物が見られたり、水中の幻想的な情景を目にできたりするところは、水族館の大きな魅力と言えるでしょう。ここでご紹介する東海大学海洋科学博物館も、オリジナルの展示を数多く用意しています。大学の研究施設も兼ねた東海大学海洋科学博物館は、一般の水族館とは少し異なるアクティビティが楽しめるのが特徴です。今回は、こちらの施設のオススメポイントをまとめてみました。

東大学海洋科学博物館とは

静岡県静岡市にある東海大学海洋科学博物館は、東海大学海洋学部の付属施設です。三保マリーナや三保真崎海水浴場にも近い東海大学海洋科学博物館は、東海大学のキャンパスから車で約10分ほどで到着します。こちらの施設が設立されたのは、1970年の5月です。開館以来、機械水族館「メクアリウム」やマリンサイエンスホールなどを次々に増設し、規模を拡大してきました。日本初の「海のはくぶつかん」として開館した東海大学海洋科学博物館は、水族館と科学博物館を兼ねた施設です。こちらの施設は、地元の静岡市でも「三保の水族館」と呼ばれ、海の魅力に触れられるスポットとして人気を集めています。

施設の1階は、さまざまな海の生物が展示された水族館のフロア。2階は、機械生物のメカニマルなどを紹介した科学博物館のフロアです。この博物館では、東海大学海洋学部の研究結果もたびたび紹介されています。博物館としてだけでなく、大学の教育、研究施設の役割も果たしているため、楽しみながら専門的な知識に触れられるのが東海大学海洋科学博物館の特徴です。海のことをもっと知ってもらい、海のめぐみを大切にしていけるようにするのが、博物館の1つのテーマになっています。海洋科学博物館の隣にあるのが、同じ東海大学の施設である自然史博物館です。自然史博物館とこちらの海洋科学博物館は、東海大学の海洋学部博物館として運営されています。

約400種の海の生物を展示した水族館

東海大学海洋科学博物館の1階は、テーマ別の水槽がズラリと並ぶ水族館のフロア。駿河湾の魚をはじめ、約400種の海の生物が見られるところは、こちらの施設のオススメポイントの1つと言えるでしょう。入口を入り、まず目に入ってくるのがサンゴ礁が生育する熱帯や亜熱帯の海を再現した水槽です。水槽で育てられているのは、ハゼやテッポウエビ、チンアナゴなどの海の生物。色とりどりのサンゴ礁の間を魚が動き回る水槽や、ハゼとテッポウエビの共生が見られる水槽などがあり、水の中の風景をゆっくりと観察できるのが特徴になっています。

フロアの中央に設けられている海洋水槽も、見どころの1つです。高さ約10メートルの大型の水槽には、約50種類の海の生物が泳ぎ回ります。水槽では1,000個体以上の魚が育てられており、ダイナミックな海のなかの様子を堪能できるのがこちらの海洋水槽です。水槽は「サンゴ礁」や「岩礁」などの4つの景観が見られるように設計されているため、まわりを一巡りすればいろいろな眺めが楽しめるでしょう。この海洋水槽の反対側にある壁面には、駿河湾の深海生物を紹介したコーナーが設けられています。チョウチンアンコウをはじめ、150種以上の標本が展示されている点は、長年海洋研究に携わってきた学術研究機関ならではです。

フロアでもとくに注目を浴びているのが、リュウグウノツカイとラブカの展示コーナー。リュウグウノツカイは深海に住む生物で、長さ数メートルの大型の魚です。東海大学海洋科学博物館では、駿河湾で採集された約5メートルの雄雌の個体とやや小さい幼魚を展示しています。白く幻想的なリュウグウノツカイは、こちらの博物館を訪れた際にぜひ見ておきたい展示と言えるでしょう。また、「生きた化石」と称されるラブカの展示も話題になっています。ラブカは、水深500メートルから1,000メートルの深海に生息しているサメです。東海大学海洋科学博物館は、ラブカの研究に取り組んでいることでも知られています。

海の不思議に迫る科学博物館

少しアカデミックな体験ができるところも、東海大学海洋科学博物館のオススメポイントです。水族館の2階にある科学博物館では、マリンサイエンスホールや機械水族館メクアリウムで海の不思議に触れられます。例えば、実際に海の研究にチャレンジできるのが、マリンサイエンスホールに設けられている「うみの研究室」です。「うみの研究室」には書棚やテーブルが並び、海の研究に役立つ資料がそろっています。調べたいテーマに合わせて自分で資料を見つけたり、顕微鏡で検体を観察したりすれば、研究者の気分が味わえるでしょう。

機械水族館メクアリウムは、海の生物の不思議な動きを機械仕掛けのメカニマルを見ながら観察するコーナーです。メカニマルを自分で操るコーナーもあり、海の生物の動きを体験できます。フロアの中央にある「海の生きもの」のコーナーは、海に住むさまざまな生き物の標本が展示された場所。18メートル以上のピグミーシロナガスクジラの標本などは、2階のフロアの見どころの1つになっています。また、珍しいメガマウスザメの標本も、一見の価値ありです。メガマウスザメは深海に生息するサメですが、希少性が高く「幻のサメ」として珍重されています。近年、駿河湾で捕獲された個体を東海大学が解剖し、剥製標本にしました。

科学博物館のフロアには、このほかにも海中の音を体験できる「海のすがた」のコーナーや、海洋調査の機材が展示された「海を調べる」のコーナー、海との関わり方を探る「海をひらく」のコーナーなどがあります。

子供向けの体験プログラムが豊富

東海大学海洋科学博物館では、小中学生などの子供の教育に役立つ体験プログラムを多く用意しています。体験プログラムは、基本的に学校単位で利用するスタイルです。ただ、一般の団体も別料金で受け付けてもらうことが可能です。10名から30名前後のメンバーで利用できるプログラムが多いですが、なかには少ない人数でも利用が可能なプログラムがあります。例えば、最小参加人数5名で利用ができるのが、「飼育体験」のプログラムです。

こちらのプログラムは、所要時間が約1時間と短く、リーズナブルな料金で利用ができます。また、10名から利用が可能なのが、「質問会」や「海の環境問題」のプログラムです。「質問会」は、学芸員に海についての疑問を質問できるプログラム。また、「海の環境問題」のプログラムでは、深海魚であるミズウオを解剖し、環境問題に迫ります。30名前後のメンバーが集まれば、夜の海の生物を観察する「夜の水族館」や「ウミホタルの発光実験」といったプログラムも申し込みが可能です。このように、海への知識を深める機会が豊富な点は東海大学海洋科学博物館のオススメポイントの1つと言えます。グループで博物館を利用する予定があるときには、体験プログラムについても問い合わせてみるとよいかもしれません。

魚のエサやりが体験できるクマノミ・キッズ

親子で楽しめるクマノミ・キッズも、東海大学海洋科学博物館のオススメポイントです。水族館のフロアに設けられたクマノミ・キッズのコーナーは、フロアマットが敷かれ、ちょっとしたキッズスペースのような雰囲気になっています。こちらのコーナーには、浜辺の生物にじかに触れられる水槽が設けられており、子供たちからも人気。ヒトデやナマコ、ウニなどの感触を知る貴重な体験ができます。東海大学海洋科学博物館は、海水魚であるクマノミを飼育していることでも有名です。

館内には、日本や海外のさまざまなクマノミを展示したコーナーがあり、色鮮やかな魚たちと一緒に写真撮影も楽しめます。淡いピンク色のハナビラクマノミや、ハマクマノミなどは、日本でも比較的ポピュラーな品種です。こちらの博物館には、なかなかお目にかかれない少し珍しい品種もそろっています。このようなクマノミの仲間たちに実際にエサをあげて楽しめるのが、クマノミ・キッズのコーナーです。こちらのコーナーでは、水槽に入ったクマノミがエサを食べる様子が間近で見られます。エサを購入すると、手拭き用のハンドタオルがもらえるのもうれしいところです。

クマノミ・キッズには、折り紙やぬいぐるみ、遊具なども設置されており、子供が飽きずに遊べるような工夫が凝らされています。クマノミの帽子を折り紙でつくったり、クマノミの着ぐるみを着て写真を撮ったりできるのも、このコーナーの魅力の1つです。ちなみに、クマノミ・キッズの一角には、ソファやベッドが備えられた授乳室も完備されています。授乳室では、ゆっくりと赤ちゃんの着替えやおむつ交換が可能です。

津波のメカニズムがわかる津波実験水槽

博物館の外には、津波実験水槽や波浪水槽があります。このような設備で津波が発生するメカニズムや波の様子がわかるところは、研究機関である東海大学海洋科学博物館ならではのオススメポイントです。津波実験水槽では、午前と午後に数回の実演が行われます。水槽には陸と海のジオラマが設置され、津波が押し寄せるときの変化が手に取るようにわかる仕組みです。防波堤の効果や地形の違いによって波の押し寄せ方がどのように変わるのか、などを検証できるのが、こちらの水槽の見どころになっています。

津波実験水槽に設置されているジオラマはかなり大きく、実演で体感する津波の脅威は本格的です。実演では海底隆起と海底陥没の2種類の津波が再現され、それぞれの違いをとくと観察できます。海底隆起の津波は、一気に押し寄せるのが特徴。海底陥没の津波の場合は、一度水が引いた後に大きな波が陸地に流れ込みます。水族館は全国に数多く点在していますが、このような津波の実演が見られる施設は限られているのが現実です。海の美しさや豊かさだけでなく、自然の脅威にも触れられるのがこちらの東海大学海洋科学博物館と言えるでしょう。

東海大学海洋科学博物館の料金

個人入館料金

  • 大人(高校生以上):1,500円自然史博物館と同時利用1,800円
  • 小人(4歳以上):750円自然史博物館と同時利用900円
  • シニア(65歳以上):750円自然史博物館と同時利用900円
  • 団体(20名以上)入館料金
    ※東海大学に在学中の大学生と教職員は入館無料

年間パスポート

  • 大人:3,500円
  • 小人:1,750円

東海大学海洋科学博物館の割引クーポン

年間パスポート割引

年間パスポートを所持する人の同伴者は、10%の割引料金で入館ができます。

  • 大人(高校生以上):1,500円→1,350円
  • 小人(4歳以上):750円→675円
  • シニア(65歳以上):750円→675円

両館相互割引

自然史博物館の年間パスポートで、本人と同伴者の料金が10%割引になるのがこの制度です。同伴者は、2館を同時利用するときにも10%の割引が適用されます。

  • 大人(高校生以上):1,500円→1,350円
  • 小人(4歳以上):750円→675円
  • シニア(65歳以上):750円→675円

2館を同時利用する同伴者

  • 大人(高校生以上):1,800円→1,620円
  • 小人(4歳以上):900円→810円
  • シニア(65歳以上):900円→810円

東海大学海洋科学博物館の営業時間

通常営業時間

  • 9:00~17:00(最終入館は16:30まで)

休館日

  • 火曜日(祝日のときは営業)
  • 年末
  • 館内整備期間
    ※正月、春休み期間中、ゴールデンウィークは、火曜日も営業
    ※7月と8月の火曜日も営業

東海大学海洋科学博物館のアクセス

公共交通機関を利用する場合

  • JR東海道線「清水」駅から静鉄バス三保山の手線に行きに乗り、「東海大学三保水族館」停留所で降車徒歩約1分

車を利用する場合

  • 東名高速道路「清水」ICから約30分
  • 東名高速道路「静岡」ICから約30分

船を利用する場合

  • 「江尻」または「日の出」からエスパスドリームフェリーに乗り、「三保」で下船徒歩約5分

東海大学海洋科学博物館の駐車場

博物館専用大駐車場

  • 住所:静岡県静岡市清水区三保2718-4
  • 料金:500円
  • 1
前の記事へ 次の記事へ

おすすめ特集

アソビュー!公式SNS