国民的アニメのキャラクターに会える町!東京「長谷川町子美術館」

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鳥取県の「水木しげるロード」や富山県の「忍者ハットリくんロード(藤子不二雄)」、宮城県の「いしのまきマンガロード(石ノ森章太郎)」など、全国には有名な漫画家にちなんだ観光地があります。東京都世田谷区の「サザエさん通り」もその一つです。言わずと知れた国民的アニメ「サザエさん」をモチーフにした商店街で、その中心となるのが原作者の名を冠した「長谷川町子美術館」です。この記事では、長谷川町子美術館の詳細や見どころ、近隣のおすすめスポットなどを紹介します。

長谷川町子美術館とは

「長谷川町子美術館」は、テレビアニメ「サザエさん」の原作者としておなじみの漫画家・長谷川町子さんが開いた美術館です。姉の毬子さんとともに個人的に集めた美術品を「広く社会に還元しよう、多くの人に楽しんでもらおう」との思いから、1985(昭和60)年11月3日に開館されました。当初は「長谷川美術館」という名称でしたが、1992(平成4)年、館長の長谷川町子さんが亡くなったのを機に現在の名称となっています。

長谷川町子さんは13歳でお父さんを亡くし、14歳のときに「のらくろ」で知られる漫画家・田川水泡氏に弟子入りしました。15歳で漫画家デビューし、毬子さんとともに一家の生活費を細々と稼いでいましたが、26歳のときに新聞連載された「サザエさん」が大ヒットします。それからは暮らしぶりが楽になり、大好きな美術品を買い集めるようになったのです。コレクションされた美術品は絵画や陶芸品、彫塑など多岐にわたります。作家やジャンルもさまざまです。作家や作品の知名度にはまったくこだわらず、自身が気に入ったものばかりを集めたとのことで、長谷川姉妹の世界観をたっぷりと味わえるのではないでしょうか。

もちろん長谷川町子さんの作品を楽しめるコーナーもあり、「サザエさん」「いじわるばあさん」「エプロンおばさん」などの原画のほか、水彩画や陶芸作品が展示されています。また、映像コーナーでは過去に放送されたテレビアニメなどが流され、子どもたちも楽しめるよう工夫されています。「サザエさん」が新聞の4コマ漫画として誕生したのは1946(昭和21)年のこと、テレビアニメの放送が始まったのは1969(昭和44)年のことです。かつて、新聞の漫画を楽しんでいた人、テレビアニメに親しむ人、美術品を愛する人など、誰もが楽しめる美術館といえます。

サザエさんのキャラクターが美術館までナビゲートしてくれる「サザエさん通り」

長谷川町子美術館の最寄り駅は東急田園都市線の桜新町駅です。駅には西口・北口・南口と3つの出入り口があり、それぞれでサザエさんたちの銅像が出迎えてくれます。長谷川町子美術館へ行くには西口の利用がおすすめです。美術館の最寄りの出入り口であり、サザエさんファミリー全員の銅像が見られます。美術館へ続く商店街は「サザエさん通り」と呼ばれ、サザエさんのテーマソングが流れています。本当の名称は桜新町商店街ですが、美術館が開館した2年後の1987(昭和62)年から「サザエさん通り」と呼ばれるようになりました。店頭にサザエさんのキャラクターのパネルが立っている店舗が続きます。ちょっとしたところにもキャラクターが隠れていたり、シルエットで描かれたりしている、まさにサザエさんワールドです。歩道にはキャラクターが描かれたカラータイルが並び、一つ一つ眺めて歩くという楽しみ方もできます。通りのあちこちに隠れるサザエさんファミリーを捜しながら歩いていると、美術館までの道のりも飽きることがありません。また、美術館の方向もしっかりと案内してくれるため、道に迷うことがないでしょう。さらに、この桜新町は、名前に「桜」が使われてるように桜の名所でもあります。春にはサザエさんたちといっしょにお花見を楽しむような、さらにほっこりとした気分を味わえるでしょう。

磯野家のみんなと記念撮影をしよう

住宅街の中にひときわ目立つ赤レンガ造り、2階建ての建物が長谷川町子美術館です。外壁にはサザエさんファミリーのパネルが並んでいます。館内はほぼ撮影禁止ですが、外での撮影は問題ありません。アニメのエンディングで流れるサザエさんファミリーの行列に加わって、記念撮影してみてはいかがでしょうか。また、美術館に隣接した桜新町一丁目緑地は、通称「サザエさん公園」と呼ばれる広場で、サザエさんたちの銅像が置かれています。人通りが多い駅前では写真撮影ができないという人は、こちらの公園でゆっくりと写真を撮ってはいかがでしょう。子どもたちが楽しむような遊具は置かれていませんが、のんびりできるこじんまりとした公園です

年に数回開催される「収蔵コレクション展」と「原画展」

長谷川町子美術館の収蔵品は約800点といわれています。その中から、年に数回テーマを変えて、「収蔵コレクション展」が行われます。春ならば春を、秋には秋をモチーフにした作品のみを展示したり、動物が描かれた絵画のみを展示したりといった企画展です。企画展と併設される原画展もそのたびに内容が異なります。何度訪れても新鮮な楽しみ方ができるでしょう。

長谷川町子ファン必見の「町子コーナー」

長谷川町子美術館のメインは、なんといっても建物2階の「町子コーナー」です。ここには「サザエさん」や「いじわるばあさん」などの原画が展示されています。長い連載期間中にはタッチが少しずつ変化していきます。また、時代によってキャラクターの表情や服装などが変化していることが見て取れます。もともと新聞に掲載されていたこともあり、その時代の世相を知るという楽しみ方もできるでしょう。また、磯野家の家系図や、細かいところまで丁寧に再現された磯野家のミニチュアも展示されています。平屋の日本家屋の模型から、昭和の一般的な家庭の暮らしぶりを想像したり、懐かしんだりと、思い思いに楽しめます。その他、作者自身の生い立ちや出版までのエピソードなどを描いた漫画もあり、長谷川町子ファンには必見のコーナーです。作品の歴史や背景を知ると、漫画やアニメもさらに興味深く楽しめるのではないでしょうか。漫画作品だけでなく、長谷川町子・毬子姉妹の手による水彩画や陶芸も展示されています。漫画家、そしてアーティストでもある長谷川町子さんをじっくりと知るコーナーです。

夏休み特別企画「アニメサザエさん展」

子どもたちに大人気なのが、毎年夏休み期間中に開催される「アニメサザエさん展」です。テーマは毎回異なりますが、サザエさんファミリーに混じっての記念撮影やさまざまなゲームなど、子どもたちが楽しめるイベントが用意されています。特に、人気を集めるイベントは、サザエさんが住む街に自分の家が建てられる「花沢不動産あさひが丘分譲」です。参加すると、一人に1個ずつ木でできた小さな家が手渡されます。自由に色付けしたり絵を描いたりして、パネル上の抽選で決められた場所に置いていくというものです。思い思いに彩られた小さな家がたくさん並び、可愛らしいあさひが丘の街並みができあがります。また、期間中に2回ほど、制作会社エイケンの制作部長による「アニメサザエさんができるまで」という講演が行われます。アニメを作る工程がレクチャーされるため、アニメクリエーターを目指す人など特に興味深いのではないでしょうか。原画とアニメ両方を楽しめる、さらに子どもも大人も楽しめるイベントです。

ここでしか買えないグッズあり!

美術品鑑賞のあとには、売店にも立ち寄ることをおすすめします。サザエさんグッズはフジテレビ関連のショップでもよく見かけますが、こちらに並ぶ商品の多くは美術館限定です。扱われている商品はノートやメモ帳、クリップなどの文房具、レターセットや絵はがきセット、風呂敷やガーゼハンカチなど。美術館を訪れた記念に、またちょっとしたギフトにも喜ばれるでしょう。「サザエさん」全45巻をはじめ、書籍の取り扱いもあります。中でも、昭和22年発行の初版本の「復刻版サザエさん」は、長谷川町子美術館が発行しているもので、他では目にすることができません。

忘れずに立ち寄りたい公式カフェ「Lien de SAZAESAN」

桜新町駅から長谷川町子美術館に向かう途中、サザエさん通りの中に「Lien de SAZAESAN(リアン・ドゥ・サザエさん)」という名前のカフェがあります。SNSに投稿されることの多い「サザエさんカフェ」という名前のほうがなじみがあるでしょうか。正面から見たサザエさんの顔のシルエットが目印の、フジテレビ公式カフェです。メインフードは、神奈川県の養蜂場で収穫されたアカシアのはちみつが生地に贅沢に使われている「サザエさん焼き」。キャラクターの顔をモチーフにしたカステラ生地に、チョコクリームやカスタードクリームなどを挟んだスイーツです。定番の「サザエさん(チョコ)」「波平さん(小倉あん)」「タマ(カスタード)」のほか季節限定の味も楽しめます。お土産には各1個ずつが入った「三種セット」やお得な「5個セット」「9個セット」が人気です。

店内はナチュラルで落ち着いた雰囲気の内装で、ゆったりとくつろげます。壁には1969(昭和44)年にフジテレビ系列で放送が開始されたアニメ「サザエさん」の歴史が展示されています。「アニメの次回予告でじゃんけんが始まったのは1991(平成3)年」「1997(平成9)年にフジテレビのお台場移転に伴い磯野家改装」など、思わず「そうなんだ」と驚くような情報が満載です。注文したドリンクやスイーツができあがるまでの間、アニメの裏話を楽しみながら待ちましょう。また、マグカップやトートバッグなどのグッズ類、マシュマロやバターサブレなどの菓子類の販売もあります。もちろんサザエさんをモチーフにしたものばかりです。長谷川町子美術館を訪ねたら、帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

長谷川町子美術館の料金

入館料金

  • 一般:600円
  • 大学生、高校生:500円
  • 中学生、小学生:400円
  • 未就学児:無料

長谷川町子美術館の割引クーポン

団体割引(20名以上)、シニア割引(65歳以上)、障がい者割引(障がい者手帳を持っている人とその介助者)が利用できます。入館料金がそれぞれ100円引きとなります。ただし複数の条件に当てはまっても重複の割引はありません。

  • 一般:通常600円→500円
  • 大学生、高校生:通常500円→400円
  • 中学生、小学生:通常400円→300円"

長谷川町子美術館の営業時間

通常営業時間

  • 10:00~17:30(入館締切17:00)

定休日

  • 月曜日(祝日の場合はその翌日)

夏期のイベント期間中は月曜日に開館することがあります。その他、年末年始や展示替えの期間などの休館日があります。開館・休館の情報は公式サイトの「予定表」に記載されるため、確認してからおでかけください。

長谷川町子美術館のアクセス

電車を利用する場合

  • ・東急田園都市線「桜新町駅」西口から徒歩7分 

バスを利用する場合

  • 東急バス「目黒駅~弦巻営業所(黒07)」
  • 東急バス「都立大学駅北口~成城学園前(都立01)」
    いずれも「桜新町1丁目」停留所から徒歩1分

車を利用する場合

  • 東名高速道路「東京IC」から約10分

長谷川町子美術館の駐車場

敷地内には普通車3台分の駐車スペースがあります。ただし、夏期イベント期間中は展示スペースとなるため利用できません。近隣に施設所有の駐車場はありませんが、徒歩3~5分ほどのエリアにいくつかのコインパーキングがあります。

駐車場詳細

  • 名称:リパーク桜新町1丁目第4
  • 住所:東京都世田谷区桜新町1丁目15(長谷川町子美術館より162m)
  • 営業時間:24時間
  • 駐車台数:2台
  • 料金:08:00~22:0030分/200円、22:00~08:0060分/100円

 

  • 名称:リパークワイド深沢8丁目第2
  • 住所:東京都世田谷区深沢8丁目10-14(長谷川町子美術館より207m)
  • 営業時間:24時間
  • 駐車台数:5台
  • 料金:08:00~22:0020分/200円、22:00~08:0060分/100円

 

  • 名称:タイムズ桜新町1丁目
  • 住所:東京都世田谷区桜新町1-9(長谷川町子美術館より275m)
  • 営業時間:24時間
  • 駐車台数:13台
  • 料金:全日30分/200円
  • 最大料金1,600円(駐車後24時間)
  • ポイントカード、クレジットカード、タイムズビジネスカード利用可、領収書発行可

 

  • 名称:ユアーズ・パーキング桜新町第3駐車場
  • 住所:東京都世田谷区桜新町1-8(長谷川町子美術館より297m)
  • 営業時間:24時間
  • 駐車台数:5台
  • 料金:08:00~22:0030分/200円、22:00~08:0060分/100円
  • 最大料金1,700円(駐車後24時間)
  • クレジットカード利用可、領収書発行可

 

  • 名称:ユアーズ・パーキング用賀第19駐車場
  • 住所:東京都世田谷区用賀2-1(長谷川町子美術館より325m)
  • 営業時間:24時間
  • 駐車台数:7台
  • 料金:08:00~22:0020分/100円、22:00~08:0060分/100円
  • 最大料金1,500円(駐車後24時間)
  • クレジットカード利用不可、領収書発行可"
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