【徹底解説】ブリヂストン美術館の魅力とは!都会の中でおすすめ芸術作品を一挙紹介!

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仕事や学校、家事などで忙しい毎日を過ごしていると、芸術作品とゆっくり向き合う機会はそれほど多く取れないかもしれません。そんな人にこそぜひ足を運んでほしいスポットの一つが、ブリヂストン美術館です。JR東京駅から徒歩で約5分と、大都会の中のとても便利な場所にあります。日々の喧騒を忘れてたくさんの美しい作品の鑑賞に没頭できる、まさに都会のオアシスのような存在の美術館です。この記事では、ブリヂストン美術館のおすすめポイントや料金、交通アクセスなどについて紹介します。

ブリヂストン美術館とは

ブリヂストン美術館は、株式会社ブリヂストンの創業者である石橋正二郎氏が1952年に開設した美術館です。ブリヂストン美術館の開設により彼のコレクションの多くが公開され、そのほとんどは1956年に設立された財団法人・石橋財団に寄贈されました。展示作品は印象派や20世紀絵画など西洋の近現代美術のほか、明治以降の日本の洋画などです。石橋正二郎氏のモットーであった「世の人々の楽しみと幸福のために」がブリヂストン美術館の基本理念であり、すぐれた芸術作品を通して多くの人に楽しみや幸福を与える場を提供しています。コレクションのさらなる拡大のための収集活動や講演会の実施、書籍の刊行など、さまざまな形で芸術文化の教育普及活動に携わっている美術館です。

メインの西洋美術作品をたっぷり鑑賞できる!

ブリヂストン美術館には、19世紀後半のフランス美術作品を中心に、印象派や20世紀絵画などの西洋芸術品がたくさん展示されています。古代オリエントの美術作品、近代ヨーロッパの彫刻、ルノワールやピカソの絵画などをたっぷり鑑賞できるのです。収蔵品は約1,600点にも上り、アンリ・マティスやポロック、クロード・モネ、ポール・セザンヌなどの作品もあります。芸術にそれほど興味がなくても、こうした芸術家たちの名前を一度は耳にしたことがあるかもしれません。著名な芸術家が手がけた作品がたくさん展示されているので、西洋絵画に詳しい人はもちろん、芸術に関する知識がそれほどない人も十分楽しめるでしょう。

ブリヂストン美術館に収められている数ある作品の中でも特に有名なのは、ピエール=オーギュスト・ルノワールによる「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」という絵画です。ルノワールの長女ジョルジェットが4歳のときに描かれた肖像画で、ルノワールが成功するきっかけとなった作品といわれています。あどけないジョルジェットが椅子に座り、やさしいまなざしを向けているのが印象的な絵画です。また、クロード・モネによる1908年頃の絵画「黄昏、ヴェネツィア」も有名です。夕日でオレンジ色に染まる海の中に、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島の教会が浮かぶ風景が描かれています。オレンジや黄色、赤から水色や青、紺へと空や海の色が移り変わるさまをとらえた、とても美しい作品です。

日本絵画や現代アートなどもありバラエティ豊か!

ブリヂストン美術館で鑑賞できるのは、西洋美術作品だけではありません。日本近代洋画コレクションには、明治・大正・昭和時代の日本の洋画の数々が収められています。近代日本美術史上、著名な芸術家の一人は藤島武二です。ブリヂストン美術館では、藤島武二が強い愛着を抱いていたため晩年に至るまで手放さずにいたとされる絵画「黒扇」を鑑賞できます。「黒扇」は藤島武二がイタリア滞在中に手がけた作品で、黒い扇を手に持ち白いベールをまとった女性が描かれています。黒い扇と白いベールのコントラストや、ところどころに使われている青や赤などの明るい色が魅力的な作品です。全体的に力強いタッチの中、女性の頬や目元などは柔らかく描き出されています。「黒扇」をゆっくり眺めると、藤島武二がイタリアの思い出とともにこの作品に愛着を抱き、大切にしていた理由が伝わってくるでしょう。

この他、青木繁や岡田三郎助、坂本繁二郎などによる日本絵画も展示されています。日本洋画の記念碑とされる作品から現代の作品に至るまでが収められていて、日本洋画の発展の様子を垣間見ることができるでしょう。さらに、現代アートなどもあり収容作品のバラエティは豊かです。オーギュスト・ロダンによる「考える人」や、アレキサンダー・アーキペンコによる「ゴンドラの船頭」などの彫刻作品も鑑賞できます。

コレクターの自宅に来たみたい!雰囲気が異なる展示室

美術館に足を運ぶと、静かで独特な雰囲気にどこか緊張してしまう人も多いかもしれません。しかし、芸術作品はできればリラックスした気持ちで、時間をかけてゆっくり鑑賞したいものです。ブリヂストン美術館にはいくつもの展示室があり、各部屋にテーマがあります。それに合わせて、各部屋の大きさや壁の色、コレクションの展示の仕方などが異なっているのがおもしろいところです。これは、コレクターの自宅に来たような感覚で鑑賞してほしいという願いによるもので、美術館にありがちな重々しく堅苦しい雰囲気はありません。各部屋の色づかいや雰囲気の違いが楽しく、緊張感をやわらげてくれます。

展示室にはひじ掛けのついた椅子も置かれていて、腰掛けてじっくりと作品を眺めることも可能です。時間をかけてゆっくり芸術作品を鑑賞すると、ぱっと見ただけでは気づかなかった細部のさまざまな要素が見えてきます。その作品が手がけられた時代背景や、そのときの作り手の暮らしぶり、人間関係などに思いをはせてみるのも良いものです。そのようにするなら、一つの作品に込められた作り手の気持ちや意図を、一層よく理解できます。「リラックスした気分で鑑賞したい」「時間をかけてゆっくりと作品を眺めたい」という人は、ぜひブリヂストン美術館に足を運んでみましょう。

都会のオフィス街で芸術作品に触れあえる!

ブリヂストン美術館は、JR東京駅から徒歩で約5分の便利な場所にあります。周辺には高層ビルがたくさん立ち並んでいて多くの人が足早に行き交う、いわば都会のど真ん中です。そんな都会のオフィス街で、ゆったりと芸術作品に触れ合える場はそれほど多くありません。ブリヂストン美術館は、都会の真ん中にいながらたくさんの西洋絵画や日本絵画、彫刻を鑑賞できる、とても貴重な場なのです。館内に一歩足を踏み入れると、そこには静かで芸術的な空間が広がっています。毎日忙しく過ごしている人も、ブリヂストン美術館では都会の喧騒を忘れて、落ち着いた空間の中で名画をじっくりと楽しめるでしょう。

「都会の中で芸術作品を楽しむ」という発想は、アメリカにあるMoMA(ニューヨーク近代美術館)にインスパイアされたものです。都会に美術館があることでたくさんの人が芸術作品を楽しめることの良さに、石橋正二郎氏が共感したことから始まりました。アクセスしやすい便利な場所にあることで、多くの人が足を運びやすくなっています。忙しいビジネスマンも、仕事の合間や仕事帰りなどの時間を利用して立ち寄ることができるでしょう。数々の芸術作品をゆったりと鑑賞する時間は、日々のストレスから少しの間解放される贅沢なひと時となります。大都会の中でリフレッシュできる空間を探している人や、会社帰りなどに気軽に鑑賞できる美術館を探している人には、ブリヂストン美術館がおすすめです。

いろいろなシーンで楽しめる!

誰にも邪魔されずに自分だけの世界で芸術作品をゆっくり楽しみたいなら、一人でブリヂストン美術館に訪れてみるのが良いかもしれません。この作品には時間をかけてじっくりと鑑賞し、この作品はやや足早になど、鑑賞するペースは思いのままです。自分だけで芸術作品に向き合うことで、芸術の世界により没頭しやすくなります。もちろん、友人や家族など、気の合う仲間と一緒に足を運ぶのも良いものです。一つの作品についてそれぞれが意見や感想を述べ合うなら、違った角度から芸術を楽しめます。自分とは違う意見を聞くことで視野が広がり、それまでは気づかなかった新しい発見ができることでしょう。

また、ブリヂストン美術館は天候に関わりなくいつでもゆったりとした気分で楽しめるので、デートにもおすすめです。美術館独特のおしゃれでしっとりとした個性的な空間は、デート気分を盛り上げてくれます。静かに鑑賞することが美術館のマナーなので、初めてのデートなどで緊張して会話がうまく弾まなくても、館内では沈黙を気にする必要もありません。さらに、ブリヂストン美術館に展示されている作品は、近代美術を中心に現代アートなどもあるので、若い人にも親しみやすい内容です。事前の知識がなくても、解説を読んだり音声ガイダンスを利用したりしてお互いに感想を言い合えば、十分に楽しめます。アート作品が好きな二人なら、おしゃれで知的なデートをエンジョイできるでしょう。

企画展やファミリープログラムも見逃せない!

ブリヂストン美術館では、定期的にさまざまなテーマで企画展が開催されるのも魅力です。年に1回ほどの頻度で、たくさんの展示室を使った大規模な企画展も開催されます。企画展では常設展示にはない作品を鑑賞できるので、何度訪れても違った楽しみ方ができるでしょう。例えば、子ども連れの家庭では、子どもが騒いでしまうのではないかと心配して、美術館は行きづらいと感じることもあるかもしれません。しかし、ブリヂストン美術館では子どもも楽しめるように、ファミリープログラムが実施されています。ファミリープログラムとはクイズやゲームなどを通して美術館を身近に感じられる、小学生のいる家庭を対象にしたプログラムです。小さいうちから芸術作品に触れさせて子どもの感性を豊かにしたいと考えているなら、ぜひチェックしてみましょう。

美術講座や専門家による講義など、美術に楽しく触れられる催し物は他にもたくさんあります。館内には車椅子対応のエレベーターやトイレ、おむつ交換台もあるので、子ども連れからお年寄りまでさまざまな年齢層の人が利用しやすい施設です。また、書籍や図録が豊富なミュージアムショップも併設されています。

2020年にはさらにパワーアップ予定

ブリヂストン美術館は2018年の時点で休館していますが、2020年に「アーティゾン美術館」と改名して開館する予定です。新しい美術館は高層ビルの1~6階を占め、展示面積はブリヂストン美術館の約2倍の広さになります。60年以上の歴史を持つブリヂストン美術館の伝統を大切にしながら、基本理念である「世の人々の楽しみと幸福のために」をさらに実践していくことを目指しています。「多様性」「先取性」「開放性」「国際性」の4つのイメージを大切にした新しい美術館は、過去から現代に至るまでのアートの奥深さをいっそう感じられる場所となることでしょう。

ブリヂストン美術館というと、これまでは「印象派の西洋絵画が中心」というイメージを持たれがちでした。しかし、新しい美術館ではそのイメージから脱却して、「先取性」を感じさせることを目指しています。また、芸術作品を単に鑑賞するだけではなく、「創造を体感し、創造を支える場」を提供する予定となっています。ミュージアムカフェやミュージアムショップなども併設され、鑑賞の前後にゆったりとした時間を過ごしたり買い物したりすることも可能です。老若男女問わずさまざまな楽しみ方ができる、憩いの空間となることでしょう。

ブリヂストン美術館の入館料金

入館料

  • 大人:1,500円
  • シニア(65歳以上):1,300円
  • 大学生・高校生:800円
  • 中学生以下:無料
    ※特別展の期間中は、別料金が発生することがあります。

ブリヂストン美術館の開館時間と休館日

開館時間

  • 火曜~土曜10:00~20:00
  • 日曜・祝日10:00~18:00
    (最終入館は閉館の30分前まで)

休館日

  • 月曜、展示替え期間(臨時休館あり)
    ※2018年現在、ブリヂストン美術館は長期休館中。2020年1月に「アーティゾン美術館」として開館予定。"

ブリヂストン美術館への交通アクセス

公共交通機関を利用する場合

  • JR「東京」駅から徒歩約5分
  • JR「八丁堀」駅から徒歩約4分
  • 東京メトロ銀座線「京橋」駅から徒歩約3分
  • 東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅から徒歩約3分
  • 東京メトロ日比谷線・東西線「茅場町」駅から徒歩約3分
  • 都営浅草線「宝町」駅から徒歩約2分

車を利用する場合

  • 首都高速八重洲線「八重洲IC」から約5分、「丸の内IC」から約5分

  • 東京高速道路「新京橋IC」から約15分

ブリヂストン美術館周辺の駐車場

ブリヂストン美術館には、専用の駐車場がありません。車を利用する場合は、八重洲通り地下にある都営駐車場などに駐車しましょう。

  • 名称:公社 八重洲駐車場
  • 住所:東京都中央区京橋1丁目10-1
  • 営業時間:24時間
  • 料金:8:00~20:00 250円/30分 20:00~8:00 250円/60分 
    ※30分未満無料 (入庫から30分未満で出庫した場合は無料。ただし、30分以上の場合は入庫時からの料金となります。)
    ※12時間最大2,400円 (以後、12時間毎最大2,400円)
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