ヤンマーミュージアムは大人も子どもも楽しめる「体験型」ミュージアム

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今回取り上げるのは、滋賀県長浜市にある人気観光スポット「ヤンマーミュージアム」。2013年3月に長浜市三和町でオープンした企業博物館ですが、単なる企業PRのための資料館というにとどまらない、体験型ミュージアムとして、世代を問わず人気のミュージアムとなっています。この記事では、普段あまり見かけないめずらしい乗り物の操縦体験や、地場産業とのコラボによるさまざまなイベントなど、ヤンマーミュージアムの見どころを紹介するとともに、交通アクセスや入場料金、割引サービスなどの情報もお伝えします。

ヤンマーミュージアムとは

2013年3月21日にオープンした、世界的な発動機メーカー「ヤンマー」の企業博物館であるヤンマーミュージアムは、滋賀県長浜市を代表する観光スポットの1つです。もともと長浜市はヤンマーの創業者の山岡孫吉の故郷で、ミュージアムのあった場所はヤンマーの滋賀研究所という研究施設がありました。現在は企業博物館として、ヤンマーの創業以来の歴史やその主力となった技術である「ディーゼルエンジン」の開発に関する資料が公開されているだけでなく、親子で楽しめる「体験型」の博物館として、家族連れを中心に大変人気のあるスポットです。ワークショップなどを通じたさまざまなイベントを多く開催していることでも知られています。

大迫力の画面でディーゼルエンジンを探検!「エンジンシアター」

ヤンマーミュージアムの人気の秘密は、普段はあまり乗る機会のない建設機械やショベルカーなどのめずらしい機械の操縦体験ができるところにあります。ただし、本来のミュージアムの設立目的は、ヤンマーの業績とその主力技術である「ディーゼルエンジン」の紹介です。そのため、ヤンマーミュージアムでは専門の解説員が常駐していて、さまざまなディーゼルエンジンの技術内容や歴史について丁寧に紹介してくれます。トラクターやショベルカーなどの大型機械やエンジンの模型のレプリカなども数多く展示されているので、見ていて興味が尽きません。

そんなミュージアムの1つの目玉が「エンジンシアター」です。国内で有数の大きさの円形シアターで、大画面の幅は約13mもあります。この大画面で上映されている映像は、ディーゼルエンジンの仕組みやパワーについて、エンジン内部を来館者が主役となって探検する内容の迫力満点の映像です。ディーゼルエンジンがいかにしてパワーを生み出すのかを視覚的に学べるだけでなく、爆発する炎の映像の迫力がすさまじく、映画のワンシーンを見ているかのような気分になります。上映時間は5分と短めなので、まずは入館した後にこのエンジンシアターでディーゼルエンジンの迫力を体感してみましょう。

変わった乗り物に乗って操縦できる!大人も子どもも楽しい「展示室」

ヤンマーミュージアムのメインともいえる施設が「展示室」です。ここでは、ヤンマーの誇る小型ディーゼルエンジンの搭載された、さまざまな機械や技術についての体験型の展示が楽しめます。親子に人気なのは、小型のショベルカートラクターの操縦席に座って実際にショベルカーを動かすことのできる操作体験です。ミニショベルカーを自分で操作して、ミニボールをすくう操作をやってみることができます。ちなみに、ミニショベルカーの操作体験は人気スポットのため、受付での予約が必要になります。

そして、子どもだけではなく大人も思わず興奮してしまうのが、プレジャーボートの操縦シュミレーターです。実際にプレジャーボートの操縦席に座って琵琶湖をクルーズする体験ができます。そのため、週末の開館時間中は大人も子どもに交じって、常に長蛇の列となっている人気アトラクションです。プレジャーボートだけでなく、最新型の建機シミュレーターやトラクターなど、普段あまり乗れないような乗り物の操縦席に座ってみることもできるので、この展示室をうろうろしているだけでも飽きることがありません。

このほかにもヤンマーの作業着やユニフォームを着て写真を撮ることができ、自分独自のオリジナルの缶バッジを作るコーナーなどもあって、親子ともども楽しめるスポットが盛りだくさんです。「見て、触れて、楽しめる」というコンセプトのもと、実際の乗り物に触ってみる体験を通して、ヤンマーの技術やディーゼルエンジンについて自然と学べるようになっている体験型アトラクションといえるでしょう。

イベント盛りだくさん!「ワークショップルーム」

ヤンマーミュージアムが企業博物館でありながらレジャー施設としても人気となっている理由は、「体験型」の展示施設である点です。そんなミュージアムを象徴する施設が先ほど紹介した「展示室」と、この「ワークショップルーム」になります。ヤンマーミュージアムでは定期的にワークショップイベントが開催されていて、その内容はモノづくりや食育、農業体験と非常に多岐におよんでいます。

そんななかでも、簡単なエンジンを工作して実際にポンポン船や木製エンジンなどを組み立てる工作イベントは、小中学生連れの家族を中心に人気です。これまでに不定期で開催されているワークショップイベントは、「木製エンジン制作」「ポンポン船作り」「わくわくエネルギー体験」などがあります。地域連携のコンセプトのもと、地元の滋賀県立大学とのコラボイベントである「科学実験イベント」も大変な人気です。科学実験イベントでは「わりばし飛行機」や「手のひら発電」など、科学実験を楽しみながら学ぶことのできるイベントとなっています。

また、ヤンマーの技術はエンジンだけでなく、エンジンの余熱を利用した農業施設などにも生かされているので、「食育」や「農業」をテーマにしたワークショップも開催されています。こちらのワークショップでは地元産の食材を使った料理作りのイベントなどが開催されており、女の子の参加者が多いのが特徴です。ワークショップが開催されていないときは、ワークショップルームはランチスペースとして、普段から開放されています。

素晴らしいながめと足湯で盛況!癒しの空間「ヤンマーテラス」

ヤンマーミュージアムの屋上は、ビオトープ、展望台、足湯スペースなどがあり、自然環境を楽しみながら足湯や琵琶湖畔の風景を楽しむことにできるテラスになっています。実はここにある足湯やビオトープは、エンジンからの廃熱を利用して得られる余熱を利用しているものです。一見リラクゼーションスペースのようですが、これもヤンマーの誇るエネルギー変換技術のプレゼンの場となっているわけです。その技術を利用して作られたビオトープでは、珍しい琵琶湖固有種の動植物の数々が展示されており、ゆったりとした自然に囲まれながら自然体験を楽しむことができます。

足湯はかなりの人気スポットです。寒さの厳しい琵琶湖北東部にあるにもかかわらず、冬場はこの足湯スペースに集まる人がかなりいます。寒いシーズンであっても足湯スペースは混雑気味になることが多い傾向です。足湯があることを知らない人も多いので、利用してみたい場合にはタオルなどを持参しておくといいでしょう。天気のいい日には、テラスに設置されているベンチや芝生の上でお弁当などを食べることもでき、体験型アトラクションに少し疲れたときは、屋上テラスでのんびり時間を過ごすのもおすすめです。屋上からの眺めからは琵琶湖を望むことができ、ご年配の方やカップルなどにも人気のあるスポットとなっています。

田植えや芋ほりイベントが楽しめる「ミュージアム体験農園」

ヤンマーミュージアムでは歴史と自然に恵まれた長浜市の地場産業とのコラボや、ヤンマーの誇る農業用機械の数々の技術体験を含む「農業体験」のイベントなどが目白押し。その中核となっている施設がミュージアム敷地内にある「ミュージアム体験農園」です。この農園では、不定期に農作物を育てる体験のできるワークショップやイベントが開催されていて、親子連れには非常に人気の施設となっています。

毎年5月ごろに開催される「田植え体験」は参加者が70名以上にもおよぶイベントです。ミュージアム内にある「ヤンマーミュージアム農園」で、実際に苗を植えるところから田植え機の実演、そして農園で採れたお米を使った特製カレーがふるまわれます。実際に使われているコンバインやカントリーエレベーターなどの農業機械を目にすることができ、農業を支えるさまざまな技術について、楽しく学ぶことができるイベントです。「ミュージアム体験農園」では田植えだけでなく、じゃがいもほりやサツマイモほりなどのイベントも定期的に開催されています。秋にはこれも毎年恒例のイベントとなっている「稲刈り体験」イベントが開催され、親子一緒に鎌をもって手刈りをして、稲がどのようにつくられるのかを農業体験を通して学べるイベントとなっています。このイベントも年々参加者が増加しているイベントなので、参加希望の場合は早めに申し込んだ方がいいでしょう。

お買い物とお食事は「ミュージアムショップ&カフェ」で

ミュージアム内にある「ミュージアムショップ&カフェ」では、農園で作られた野菜やお米などの食材を使ったオリジナルスイーツなどが提供されており、ここでも「特製カレー」は目玉のメニューです。スイーツは長浜市の人気観光名所「黒壁スクエア」のスイーツ店がメニューを提供していて、和洋さまざまなお菓子やデザートを楽しめます。ショップにはオリジナルグッズのほかに、傘下のプロサッカーチーム「セレッソ大阪」のグッズなども用意されています。ただし、グッズ売り場の大きさはそこそこで、それほどたくさんのグッズが販売されているわけではないので、帰りに少し立ち寄る程度になるでしょう。なお、この施設は入館チケットを購入しなくても利用可能です。入館チケットなしで利用できる施設としては、最大160名収容の「研修室」があり、こちらは事前予約することで、研修利用や団体のイベント利用などに活用することができます。

ヤンマーミュージアムの料金

  • 一般:600円
  • 小中学生:300円
  • 未就学児:無料

団体(有料入館者が20名以上)

  • 一般:500円
  • 小中学生:200円
  • 未就学児:無料

ヤンマーミュージアムの割引クーポン

長浜浪漫パスポート

長浜市で実施されている、市内の観光スポットを巡るためのパスポートが「長浜浪漫パスポート」です。市内にある14の施設から5施設を選んで入館することができ、その対象施設のうちの一つにヤンマーミュージアムが含まれています。市内観光と合わせてミュージアムを訪れたいという人にはお得なパスポートです。毎年3月から12月末までが有効期間になっています。販売価格は1冊1,000円で、長浜駅観光案内所や各対象施設などで購入できます。

ヤンマーミュージアムの営業時間

通常営業時間

  • 10:00~18:00(入館受付は17:00まで)

定休日

  • 月曜日(祝日や振替休日の場合は翌平日休み)
    ※ただし2018年9月1日からはリニューアル工事中のため休館中です。再開日程は2019年9月末の予定となっています。

ヤンマーミュージアムのアクセス

公共交通機関を利用する場合

  • JR北陸本線「長浜駅」から徒歩約10分
  • JR長浜駅西口より、無料シャトルバスで約5分

車を利用する場合

  • 北陸自動車道「長浜IC」から車で約10分

ヤンマーミュージアムの駐車場
ミュージアムの敷地内に乗用車30台分の駐車場があります。料金は無料です。施設周辺の駐車場としては、ミュージアムから徒歩5分ほどのところにある豊公園駐車場が便利でしょう。
駐車場詳細
名称:ヤンマーミュージアム駐車場
住所:滋賀県長浜市三和町6-50
営業時間:10:00~18:00 
駐車台数:30台
料金:無料

3時間を超えると普通車は400円で、以降1時間ごとに100円ずつ加算されます。大型自動車(中型自動車と準中型自動車を含む)は1日1回(24時間以内)で2,000円です。ヤンマーミュージアムまでは徒歩7分ほど。
駐車場の詳細
名称:豊公園駐車場
住所:滋賀県長浜市大島町
営業時間:24時間
駐車台数:320台
料金:3時間以内無料

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