上野恩賜公園の見どころと西郷隆盛像の秘密は!?自然・芸術・パワースポットなど魅力がいっぱい!

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東京都台東区にある上野公園。桜や蓮、牡丹などが咲き誇る花の名所として有名ですが、敷地内には動物園・美術館・博物館などもあり、いつも多くの人で賑わっています。さらにさまざまな願いを叶えてくれるパワースポット、名だたる文豪に愛されたレストランなど、1日では到底回り切れないほど観光名所が多い公園です。今回は実際に上野公園を歩きながら、数々のスポットを巡って見どころを徹底レポートしてきました!

上野公園とは?

1873(明治9)年に、日本初の公園として開園した上野公園。以前は「東叡山寛永寺(とうえいざんかんえいじ)」(以下、寛永寺)の境内でした。

江戸時代、江戸城の鬼門にあった上野に、市民の平穏を祈願して建立されたのが寛永寺です。1868(明治元年)年の上野戦争で寛永寺の大部分が焼失。寛永寺の境内は官有地となり、1924(大正13)年に当時の東京市へと恩賜されて公園となったため、正式名称を「上野恩賜公園(うえのおんしこうえん)」といいます。ちなみに恩賜とは、天皇から賜ったもののことを指します。

約53万平方メートルの広い敷地内には、東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館、上野動物園など、9つの重要な文化施設が集まる、世界でも珍しい公園です。

「上野の森」とも呼ばれるほど自然が豊かで、日本さくら名所100選に選定されているほか、夏には池一面を蓮の葉と花が覆い、秋は色鮮やかな紅葉が人々を楽しませます。

以前は寛永寺の境内だったことから歴史的な建造物も多く、中には国の重要文化財に指定されているものもあります。金運・商売繁盛・縁結び・学業・芸術などのご利益を授けてもらえるパワースポットもあるんですよ。

上野公園の見どころを一挙紹介

1日では回りきれないほどの広さを誇る上野公園。園内には数々の見どころがあります。ここからは、上野公園に来たらぜひ足を運びたいおすすめスポットを紹介します。

 

・上野公園の正面入口を見守る「西郷隆盛像」

上野公園のシンボルとして知られている西郷隆盛像。身長370.1cmの大きな像は、待ち合わせ場所によく利用されます。なぜ鹿児島県出身の西郷隆盛の像が上野公園にあるのか、疑問に思いますよね?

明治維新の最大の立役者といわれている西郷隆盛は、江戸の町を戦火に巻き込むことなく、江戸城を無血開城し、江戸幕府を終わらせました。実は新政府軍として攻め込んだ土地が上野だったので、銅像を建てる場所に上野公園が選ばれたのです。

愛犬のツンと一緒の西郷隆盛像は、まるで散歩を楽しんでいるように見えますが、実はうさぎ狩りに出かけているところ。よく見ると左腰にうさぎの罠を挟んでいるので、ぜひ探してみてくださいね。

 

・晴れた日は噴水巡りが気持ちいい!

上野公園でも高い人気を誇る大噴水。かつてはここに、寛永寺根本中堂がありました。噴水のある竹の台広場(噴水広場)では、連日多くの人が噴水を囲みながらのんびりと過ごしています。

大噴水は30分間隔でパターンが変わるので、ずっと見ていても飽きないですよ。ここでお弁当を食べているカップルや子ども連れを多く見かけました。

上野公園の正面入口にあるカエルの噴水は、そのかわいさから子どもに大人気!大噴水と比べると小さな噴水ですが、こちらも待ち合わせ場所としてよく利用されます。園内にはほかにもさまざまな噴水があるので、天気が良い日はぜひ噴水巡りをしてみましょう。

 

・江戸時代から親しまれている桜の名所「さくら通り」

日本屈指の桜の名所として知られている上野公園。江戸時代からすでに上野の桜は有名で、中でも公園の中央を通る道「さくら通り」には、約400mもの桜並木が続きます。ほかにもいたるところに桜並木があり、公園全体では約800本の桜の木が植えられているのだとか。

重要文化財に指定されている清水観音堂の裏手には、江戸時代から代々受け継がれてきた上野公園のしだれ桜「秋色桜(しゅうしきざくら)」が、毎年きれいな桜を咲かせています。現在の木は9代目とのこと。花見シーズンになったら、ぜひその美しい姿を目に焼き付けてくださいね。

ちなみに清水観音堂には、くるりと円を描いた姿が特徴的な「月の松」もあります。円の中からぜひ最高の1枚を狙ってみてください。

 

・都心のオアシス!金運アップ祈願もできる「不忍池」

「不忍池(しのばずのいけ)」は、周囲約2km、全体で約11万平方メートルの天然の池です。一面が蓮に覆われた「蓮池」、ボート遊びを楽しめる「ボート池」、鵜が繁殖している「鵜の池」と、遊歩道で行ける3つのエリアに分かれています。

蓮の花は毎年6月下旬頃から咲き始め、見ごろは7月中旬~8月中旬と、比較的長い期間楽しめるのが特徴です。

ただし、時期よりも大事なのは見に行く時間。蓮の花を観賞するなら早起きして、午前中に出かけましょう。見るのにぴったりな時間は、朝8:00~9:00頃がベスト!お昼前には花が閉じてしまいます。

ボート池には、スワンボート・サイクルボート・手漕ぎのローボートの3種類があり、2人乗りのサイクルボート以外は3人乗りです。小さな子どもと乗るときは、落下の危険がないスワンボートやサイクルボートがおすすめ。とくにかわいいスワンボートは、子どもと一緒に乗れば大喜び間違いなしですよ!

不忍池の真ん中にあるのが「不忍池辯天堂(しのばずのいけべんてんどう)」。音楽・芸能・長寿・金運などにご利益がある「八臂弁才天(はっぴべんざいてん)」が祀られています。

白い壁に朱塗りの柱、緑の屋根が特徴的な建物は、都心の公園にあるとは思えないほど荘厳な雰囲気。蓮の花が咲いた不忍池に映る姿は、穴場の撮影スポットとして知られています。

不忍池辯天堂から向かって右側には、豊臣秀吉公が大切にしていた伝説が残る、大黒天も祀られています。大黒天は福を授ける神様で、ご利益は家門繁栄や金運とのこと。家族で来たら、こちらもお参りしていきましょう。

 

・落ちない大仏様?!受験生に人気の「上野大仏」

公園内を歩いていると、異国情緒あふれる不思議な建物が目に入ります。階段の先に見えるのは、「パゴダ薬師堂」。パゴダとは仏塔のことで、戦死者を慰霊する目的で建てられたもの。当病平癒(身と心の病を癒す)のご利益を授かれます。

そしてパゴダ薬師堂の横にあるのが、顔だけの大仏様「上野大仏」です。

もとは江戸時代に建立された高さ約6mの大仏像でしたが、関東大震災で頭部のみが落下。その後大切に保管されていましたが、第二次世界大戦で金属が不足した際に顔面以外を軍に提供し、顔だけの大仏様となってしまいました。

今や拝めるのは顔だけになりましたが、「もうこれ以上落ちることはない」ということで、受験や資格取得、就活などの合格祈願に多くの人が訪れるパワースポットとなっています。

家族の健康と子どもの受験成功を祈って祈願!無事に合格したら、春に満開のさくら通りを通ってお礼参りに訪れるなんて過ごし方もいいですね。

ほかにも、健康祈願・病気平癒のご利益を授かれる薬祖神を祀った「五條天神社」、隣には朱塗りの鳥居が連なる縁結びのパワースポット「花園稲荷神社」などもあります。花園稲荷神社で結んでくれる縁は、恋愛だけでなく、すべての良縁を結んでくれるとのこと。心機一転、仕事や友情の縁を結びたい方にはぴったりですよ。

 

・江戸時代の姿が残る重要文化財「上野東照宮」

上野公園には、国指定重要文化財に指定された歴史ある建物が多く残っています。そのうちのひとつ「上野東照宮」は、1627年に創建された徳川家康公を神様として祀っている神社です。表参道鳥居、唐門、透塀、拝殿、幣殿、本殿が重要文化財に指定されています。

とくに金色殿とも呼ばれる金色の社殿は、今なおまばゆい光を放つほどの美しさ。家康公にあやかり、出世・勝利・健康長寿などのご利益があるといわれています。

また、境内にある「上野東照宮ぼたん苑」では、冬に見頃を迎える牡丹の花を観賞できます。そのほか、4月中旬から5月中旬に開催される「春のぼたん祭」や、秋の「ダリア綾なす秋の園」も見応えあり!四季それぞれで異なる花を楽しめるのも大きな魅力です。ちなみに、同じく重要文化財に指定されている「旧寛永寺五重塔」があるのは、なんと上野動物園内!五重の塔全体をきれいに撮影したいなら、上野動物園や上野東照宮の参道から撮るのがおすすめ。近くには自撮り用スタンドも設置されています。

江戸時代から人々の信仰の場所だった上野公園は、神社仏閣や日本史が好きな人が楽しめるのはもちろん、季節の花に囲まれながら散歩もできる、ちょっと欲張りな散策スポットなんです。

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