【徹底解説】世田谷文学館の魅力とは!料金や営業時間、見どころを一挙にご紹介!

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著名な作家や芸術家を数多く排出してきた世田谷区。その一角には彼らの軌跡を記録する文学館「世田谷文学館」があります。基本入館料は無料でたのしめるので、気軽に文学や芸術に触れたいときにピッタリ。また定期的に個性豊かな企画展も開催されているので、カジュアルにカルチャーにふれたい方の入り口としても魅力的。ゆっくり過ごせる喫茶店なども完備している、世田谷文学館の魅力についてご紹介します。

世田谷文学館とは?

東京都世田谷区にある「世田谷文学館」は、1995年に設立された文化施設です。公益財団法人せたがや文化財団が管理する同施設は、世田谷区にゆかりの深い小説家やアーティストの作品や軌跡を紹介するのが1つのテーマになっています。世田谷区は、著名な文学者や芸術家が数多く暮らしてきた歴史があり、文化的な環境に恵まれているのが特徴です。このような地域の魅力を知ってもらうことも、世田谷文学館が目指すところです。地下1階、地上3階建ての建物はモダンなデザイン。一方、敷地への入口は、和テイストのアプローチを取り入れた趣ある雰囲気が魅力になっています。

施設ではさまざまな展覧会やイベントが開催されており、地域の人が集う文化的なサロンとしても重要な役割を果たしています。屋外には日本庭園もあり、世田谷文学館は世田谷区の憩いのスポットとしても人気を集めています。

ユニークな企画展やコレクション展が定期開催される

世田谷文学館では、澁澤龍彦や浦沢直樹、北杜夫など、さまざまな文学者やアーティストをテーマにした展覧会がしばしば開催されます。同施設が開催する企画展やコレクション展は、規模は決して大きくありません。しかしながら、少しマニアックなアーティストを取り上げていたり、展示の仕方に工夫が凝らされていたりするため、ユニークな体験ができるのが特徴になっています。

例えば、人気漫画家である浦沢直樹氏の展覧会は、エントランスから異空間に迷いこむような演出が行われました。また、フランス文学者である澁澤龍彦をテーマにした「ドラコニアの地平」では、草稿や原稿、メモなどを展示。愛蔵していたオブジェや美術品も紹介され、300点以上の貴重な資料が公開され注目を集めました。このように、一般的な美術館や博物館と一風異なる展示と出合える点は、体験型のエンターテイメントを展開するこちらの世田谷文学館ならではの特徴と言えるでしょう。

ほかにも世田谷文学館は、森鷗外の娘である小堀杏奴や映画監督の成瀬巳喜男、詩人の萩原朔太郎などの旧蔵資料を所蔵しています。折に触れて開催されるコレクション展では、こういった貴重な資料の数々が展示されるケースも少なくありません。作家の肉筆原稿もしばしば公開されており、文学ファンからの注目を集めています。

バラエティーに富んだイベント

世田谷文学館のイベントは、テーマや企画のバリエーションが幅広く、子供から大人まで楽しめる内容になっています。例えば、2018年に開催されたのが、小説家として知られる筒井康隆にちなんだイベントです。彼の作品の1つである「時をかける少女」をテーマにしたワークショップでは、声優を招いての朗読体験会などが行われました。また、筒井康隆が所蔵していた本のオークションや彼の朗読会なども、2018年に開催されたイベントの1例です。このほかにも、ジャズコンサートや古本市といったバラエティー豊かなイベントが催されています。

世田谷文学館が開催するイベントには、子供を対象にしている「子ども文学館」の企画もあります。この企画も、内容のバリエーションはかなり豊富です。小説家の仕事を体験するイベントやダンス、植物観察のイベントなどがあり、楽しみながらいろいろな知識や教養を身につけられる企画になっています。例えば、針と糸を使って製本にチャレンジするイベントでは、自分が制作した本が地域の施設に展示される貴重な体験ができます。なお、世田谷文学館のイベントは無料で参加できることが多いですが、大抵は事前申し込みが必要です。人気がある企画のときには、早めに予約を入れておいたほうがよいでしょう。

絵本や児童書が楽しめるライブラリーがある

ライブラリーほんとわは、世田谷文学館の1階にあるライブラリーです。ベビー、キッズスペースなどを備えたこちらのライブラリーには、さまざまな絵本や児童文学の作品が展示されています。設置されている本は利用者が自由に手にとって閲覧できるようになっており、親子でゆっくりと過ごしたいときにも役立つのがこちらのスペースです。室内にはテーブルや椅子も設けられているため、快適な環境でお気に入りの本を楽しめるのが魅力になっています。

ライブラリーほんとわでは資料の貸出は行われていませんが、一般の図書館のように閉架図書の閲覧などは可能です。また、このライブラリーには、専門家や作家がおすすめする本を紹介したコーナーが設置されることもあります。特定のテーマの本を集めた特集コーナーは定期的に展示される本が変わるため、コンスタントに足を運んでいればその都度新しい1冊との出会いが期待できるでしょう。授乳室が完備されているこちらのスペースは、子育て中の人もゆっくりと過ごせる環境です。

長居ができる条件がそろっている

施設の1階に設けられている喫茶どんぐりは、軽食やスイーツなどが味わえる世田谷文学館の喫茶室です。パスタやピラフといった軽食メニューは、展示室を観覧したあとのランチにも利用できます。また、スイーツメニューが充実しているのもこのお店の特徴。自家製のシフォンケーキやパンケーキ、お菓子付きの抹茶などのさまざまなメニューがあり、午後のティータイムをゆっくりと過ごしたい人にとっても喫茶どんぐりは魅力的です。

時期によっては、企画展にちなんだオリジナルメニューが登場することもあります。喫茶どんぐりは、片側が中庭に面するように設計されているのが特徴です。大きなガラス窓からは庭の様子が一望できるため、窓際に設けられたカウンター席を選べば、景色を眺めながらのんびりと憩いのひとときが過ごせます。さらに中央にはテーブル席もあり、人数が多いときでも利用しやすいお店です。

ミュージアムショップでショッピングができる

世田谷文学館のミュージアムショップは入口を入ってすぐの場所にあり、気軽にアートに触れられるお店です。店内では、過去に行われた展覧会の図録をはじめ、世田谷文学館のオリジナルグッズなどが販売されています。ショップにディスプレイされているオリジナルグッズには、こちらの文学館の企画展にちなんだものが多く見られます。例えば、林芙美子をテーマにした企画展にちなんで制作されたのが「コンチクショウ手帖」です。4色のカラーバリエーションがあるこちらの手帖には、林芙美子の詩や言葉が収録されています。

また、自動からくり人形師として知られるムットーニこと武藤政彦が自ら作品を撮影したDVDもミュージアムショップで取り扱われています。世田谷文学館では「横溝正史旧蔵資料目録」や「文芸せたがや」などの書籍を発行していますが、このような本もミュージアムショップでは手に入ります。さらに、ミュージアムショップで販売されている商品の一部は、インターネットの通販でも購入が可能です。ただ、中には店頭でしか入手できないものもあります。展示を見たついでにミュージアムショップにも立ち寄ってみると、掘り出し物に出会えることがあるかもしれません。

ムットーニのからくり箱が楽しめる

世田谷文学館には、人形師の武藤政彦が制作したからくり箱が設置されています。時期によってはからくり箱を使用したパフォーマンスも行われており、タイミングがよければ貴重な作品の数々に出会える可能性があります。例えば、2018年の「ムットーニのからくり劇場」の企画では、「THE SPIRIT OF SONG」や「眠り」といった作品が公開されています。

これらの作品は5分から7分前後の短い内容ですが、光や音を駆使した本格的な演出が楽しめるのが魅力です。からくり人形のユニークな世界を短い時間で堪能できるのがこの企画の特徴と言えるでしょう。会期中は、1日に数回の上映があります。各回の開始時間を調べておくと、上映を見逃さずに済むでしょう。また世田谷文学館では、2017年にムットーニの企画展である「ムットーニ・パラダイス」が開催されています。この展覧会では、ムットーニの作品の数々はもちろん、油彩画やスケッチなども公開されました。初公開の作品が展示されたこの展覧会は、ファンからも注目を浴びていた企画です。

世田谷文学館の料金

世田谷文学館の入館料は無料で、企画展は展覧会によって料金が異なります(企画展のチケットでコレクション展も同時に観覧が可能)

コレクション展の観覧料

  • 一般:200円
  • 高校・大学生:150円
  • 小中学生:100円
  • 65歳以上:100円
  • 障がい者手帳を所持している人:100円

世田谷文学館の割引クーポン

曜日、期間限定割引

中学生以下は、土曜、日曜、祝日と夏休み期間中は、コレクション展の観覧料が無料です。

団体割引

20名以上で世田谷文学館を利用するときは、団体割引が適用されます。この場合、企画展、コレクション展の観覧料が2割引になります。

  • 一般:通常200円→160円
  • 高校・大学生:通常150円→120円
  • 小中学生:通常100円→80円
  • 65歳以上:通常100円→80円

障がい者割引

大学生以下の障害者手帳を所持している人は、手帳を提示すれば企画展、コレクション展の観覧料が無料になります。

  • 障害者手帳を所持している人:通常100円→無料
    ※障害者手帳を所持している人の介添え者は、1名まで企画展、コレクション展の観覧料が無料になります。
  • 一般:通常200円→無料
  • 高校・大学生:通常150円→無料
  • 小中学生:通常100円→無料
  • 65歳以上:通常100円→無料

シニアデー割引

企画展の最初の金曜日は「シニアデー」です。当日に65歳以上であることが確認できる書類を提示すれば、企画展、コレクション展の観覧料が無料になります。

その他の割引

「せたがやアーツカード」、「世田谷文学館友の会」、「世田谷美術館友の会」「世田谷パブリックシアター友の会」の会員は、会員証を提示すると企画展、コレクション展の観覧料が2割引になります。

  • 一般:通常200円→160円
  • 高校・大学生:通常150円→120円
  • 小中学生:通常100円→80円
  • 65歳以上:通常100円→80円

世田谷文学館の営業時間

通常営業時間

  • 展示室10:00~18:00(入館は17:30まで)
  • ライブラリーほんとわ10:00~18:00
  • ミュージアムショップ10:00~17:30
  • 喫茶どんぐり11:00~17:00(ラストオーダー16:30)

休館日

  • 月曜日(祝日の場合は営業、翌日が休み)
  • 12月29日から1月3日(年末年始)
    ※展示替えの期間は、企画展やコレクション展が休止になる場合があります
    ※館内整備期間中(サイトの休館情報欄でその都度案内されます)

世田谷文学館へのアクセス

電車を利用する場合

  • 京王線「芦花公園」駅南口から徒歩5分

バスを利用する場合

  • 小田急線「千歳船橋」駅から京王バス(「千歳烏山」行き)に乗車し「芦花恒春園」で降車
  • 小田急線「成城学園前」駅から小田急バス(「千歳烏山駅降車場」行き)に乗車し、「ウテナ前」で降車
  • JR線「荻窪」駅から関東バス(「芦花公園駅入口」行き、もしくは「芦花公園入口経由北野」行きに乗車し、「芦花公園駅入口」で降車

車を利用する場合

  • 中央自動車道「高井戸IC」から約20分
  • 用賀方面から環八通り経由で約20分
  • 新宿方面から国道20号線経由で約30分

世田谷文学館の駐車場

世田谷文学館には、敷地の中に無料で利用ができる駐車場があります。

  • 住所:東京都世田谷区南烏山1-10-10
  • 営業時間:10:00~18:00
  • 駐車台数:17台(車椅子用の駐車スペースあり)
  • 料金:無料
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