【徹底解説】宇都宮美術館の魅力とは! 自然と調和する美しい美術館の基本情報から見どころまで

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宇都宮でおすすめの美術館を紹介します。北関東に位置する栃木県宇都宮市。都心からも日帰りで行ける距離にあり、アクセスも良好です。宇都宮と言えば餃子ですが、美術好きの人がぜひ立ち寄りたい場所が「宇都宮美術館」。自然豊かな森に囲まれたアートな空間は、家族でも恋人同士でも、そしてお1人様でも楽しめる場所です。芸術鑑賞だけにとどまらない楽しみ方も。ここでは、そんな宇都宮美術館の見どころやおすすめ情報をご紹介。休日をゆったりと過ごしたいときに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

宇都宮美術館とは?

宇都宮市街地から北に5km。街の喧騒から離れた場所に「宇都宮美術館」はあります。周囲には広大な森が広がり、その丘陵地と調和するような佇まいが美しい美術館です。

市制100周年を記念して、平成9年3月23日にオープンしました。国内外の近代現代美術・デザインを中心に取り揃えており、コレクション展として公開しています。

加えて、所蔵していない国内外の有名作品も、企画展として年5回程度紹介されます。また「うつのみや文化の森」という公園施設に隣接されており、自然と芸術を同時に味わえます。レストランやミュージアムショップも併設しているので、芸術鑑賞から食事、お買い物、自然散策までゆったりとした時間を過ごせるでしょう。

必見!あの有名美術からデザインまで

宇都宮美術館では、海外・国内の多数のコレクションを収集しています。その中でも、一際目立つ作品がルネ・マグリットの「大家族」です。この「大家族」は、オープン準備中に宇都宮市が600万ドル(約6億円)という破格の値段で購入したというもので、当時、国内で話題となりました。6億円の絵、というだけでも一見の価値ありですが、タイトルと絵の違和感や不思議な魅力に浸ってみるのもおもしろいです。

そのほかにも、マルク・シャガールの「青い恋人たち」や、ワシリー・カンディンスキー「鎮められたコントラスト」、パウル・クレー「上昇」などの20世紀を代表する巨匠の絵画が収蔵されています。日本美術では明治期から現在に至る時代を象徴する作品、黒田精輝「夏図習作(横たわる女)」や浅井忠「収穫」、松本俊介「街」などがあります。さらに、フランスから来日し、日本の風俗を描いたジョルジュ・ビゴーの作品は約300点蔵します。また、宇都宮にゆかりの深い美術作品も少なくありません。そして、宇都宮美術館では美術だけではなくデザインにも力を入れています。アール・ヌーヴォーの代表的画家、アルフォンス・ミュシャを始め、様々なポスター等のグラフィック・デザインを扱っていたり、ヨーロッパやアメリカで作られたケトルや椅子などのプロダクトデザイン(家具・生活用品)を収集していたりと、様々な芸術デザインに触れられるのもポイントです。

毎シーズン行く楽しみ方

宇都宮美術館は丘陵地の上にあり、「うつのみや文化の森」という公園施設が隣接しています。この美術館を取り囲む26ヘクタールという広大な自然も見どころです。訪れる季節によって森の木々たちが様々な色を見せてくれるので、それも美術館に足を運ぶ楽しみのひとつとなるでしょう。森の香りを感じながら遊歩道をゆったりと歩くのもよし、芝生の広場でピクニックや運動をするのもよしです。広場は見通しもよく十分な広さがあるので、子ども連れでも安心して楽しめます。なお、美術館内へ入らなくても、文化の森公園内に整備されたトイレや東屋があり、休憩場所にも困りません。四季折々に移り変わる自然環境にふれれば、疲れた心身もリフレッシュされます。さらに、ワークショップ(体験活動)や自然観察会なども開かれているので、興味のある方は要チェックです。

また美術館内のコレクション展は年に3回入れ替えがあります。加えて、企画展は年に5回~6回ほど開催されています。そのため、「いつも同じ常設展でつまらない」という心配もありません。ちなみに、年間スケジュールはWEBから確認できるので、事前にチェックすることをおすすめします。コレクション展、企画展ごとに芸術作品を堪能しながら、美術館を取り囲む四季の変化を楽しめるのが、宇都宮美術館の嬉しいところです。

解説ガイドと一緒に芸術を楽しめる

芸術鑑賞は1人でじっくりと楽しむのも良いですが、「作品がよくわからない」「もっと深く味わいたい」という人のために嬉しいサービスがあります。宇都宮美術館には「作品解説倶楽部」という芸術に造詣の深いガイドボランティアがいて、コレクション展の解説を行ってくれます。こちらは、企画展開催期間中の火・水・木・日・祝日の14時から。ガイドの解説を聞くことで、作品に対する見方にも広がりが出て、より深く芸術を楽しむことができます。日程が合えば、ぜひ解説を聞きながら一緒に味わってみましょう。なんとなく素通りしてしまう絵にも興味が湧き、気づけば知人に熱く語るようになっているかもしれません。

また、学校団体申し込みの場合になりますが、「スクールガイド」というオプションもあります。作品解説倶楽部の方がナビゲーターとなって、子どもたちと対話をしながら作品を鑑賞していきます。子どもたちは少人数のグループになってみんなで1つの絵を眺めながら、ナビゲーターの方がいろいろな質問を投げかけます。グループ内の他のメンバーの感じ方や考えを聞きながら、会話を通して鑑賞が深まっていく体験は、子どもたちの感受性をより豊かにしてくれるでしょう。

美術館ならではのユニークなアイテムがたくさん

宇都宮美術館で芸術鑑賞を楽しんだあと、ぜひ立ち寄りたいのは館内に併設されたミュージアムショップです。美術館入口からすぐ、おしゃれで色鮮やかなグッズが立ち並んだスペースが目に入ります。ちなみに、ミュージアムショップだけなら、入館料などの料金はかかりません。店内ではユニークなデザインの雑貨を数多く扱っており見ているだけでも楽しめます。展示品に負けず劣らずの多彩なラインナップとなっています。

例えば、作家の家や名所などの立体模型を作れるカードなどの手作りキット、アンティーク調のアクセサリー、和柄のカードケースやヘアゴム、レザークラフトなどのデザイン性の高いアイテムが多いのが特徴です。そのほか、県内作家さんによるデザイン雑貨や伝統工芸品も多数で、たびたび新商品が入荷するので、お好きな方はマメにチェックすると良いでしょう。また企画展が開催されると、企画展関連のオリジナルグッズも入荷します。ほかでは手に入らないものばかりです。そのため、人気の企画展の際には手狭なミュージアムショップは大混雑します。ふだんはひっそりと落ち着いた雰囲気の美術館ですが、大盛況の企画展が開催された場合は、ミュージアムショップの利用も余裕をもって行ったほうが良いでしょう。

五感で楽しむレストラン

歩き疲れておなかが空いたら、美術館内に併設されたレストラン「joie de sens(ジョワデサンス)」がおすすめです。こちらのレストランでは、地産地消と素材にこだわり、和洋中にとらわれない創作料理を提供しています。「joie de sens」は、感覚(五感)を楽しむ、という意味があります。外の光をたっぷりと取り込んだ館内は明るく、大きな窓ガラス越しに眺める自然の美とともにお食事をいただき、優雅な時間を満喫してみましょう。

見どころは、企画展のたびに特別メニューが展開されていることです。「企画展ランチ」「企画展スイーツ」なるものがあります。特に、企画展スイーツは、見て楽しい、おしゃれでかわいいスイーツばかりです。企画展の内容によっては、あっと驚くスイーツができあがるかもしれません。ランチは1,300円~1,800円ほどで、リーズナブルな料金帯です。アーティスティックな盛り付けや素材の味、香りに加えて、眼前に広がる自然に癒され、まさに感覚を楽しむ食事となること間違いなしです。なお営業時間は、ランチが11:00~14:00、カフェが14:00~18:00となっています。ディナーは完全予約制で、貸し切りにも対応しています。宴会やウェディングでのご利用も可能です。

誰もが楽しめるアート空間

うつのみや文化の森、宇都宮美術館敷地内には、ユニークな彫刻が3点設置されています。駐車場から美術館へ向かう道中、まず目に入るのが草の広場にある「ホスピタリティー(歓迎)」という跳躍したウサギのブロンズ像です。来訪者を喜んで歓迎してくれるようなその像は、子どもたちにも大人気で、ウサギの背に乗って遊ぶ子どもたちの姿も見られます。さらに、美術館の中から展示ホールへ向かう最中に、大きなテラス窓から見えるのは不思議なチューブの彫刻です。「一体なんだろう?」と、ワクワク感が芽生え、思わず立ち止まって見てしまうでしょう。

また、アートを楽しみたい全ての人に優しい設計の宇都宮美術館は、来館者スペースが全て1階にあります。できるかぎり段差をなくしているため、高齢者や体の不自由な方も負担なく移動できる空間になっています。さらに、人だけでなく動物にも優しい作りとなっている驚きがあります。建物の廊下はガラス張りとなっており、大きな窓から外の自然を眺められるメリットがあるものの、透明で大きなガラスゆえに鳥が誤って激突する恐れがあります。これを回避するために、廊下のガラスには、白いマークが均一に施されているのです。デザイン性を損なわず、鳥にも優しい美術館と言えます。そのほかにも、宇都宮美術館ならではのユニークな特徴を探してみるのもおすすめです。

宇都宮美術館の料金

宇都宮美術館に収蔵されている作品を観覧する「コレクション展」は一律料金ですが、企画展の観覧料は内容によって異なります。なお、企画展のチケットにてコレクション展も観覧することができます。

コレクション展観覧料金

  • 一般:310円
  • 大学生、高校生:210円
  • 中学生、小学生:100円
  • ※宇都宮市に在学または在住の高校生以下は無料。市民の日(4月1日)、文化の日(11月3日)は、宇都宮市民の観覧料は無料。

企画展観覧料金(コレクション展含む)

  • 展覧会によって料金が異なります

宇都宮美術館の割引クーポン

宇都宮美術館で利用できるクーポンはありませんが、各種条件によって料金が割引になったり無料になったりします。

団体割引

20名以上で利用する場合は団体料金で観覧できます。団体割引の適用を受けるためには、事前に申し込みが必要になります。

  • 一般:310円→250円
  • 大学生・高校生:210円→160円
  • 中学生・小学生:100円→80円
    ※コレクション展の料金になります。企画展は内容によって料金が異なりますが、団体割引適用できます。

「家庭の日」割引

毎月第3日曜日は「家庭の日」として、高校生以下を含む家族で来館した場合、割引があります。

  • 一般、大学生:企画展観覧料(展覧会によって異なる)→半額
  • 高校生以下:企画展観覧料(展覧会によって異なる)→無料

手帳割引

身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料

ポイントカード割引

個人の観覧料金100円につき1ポイント。集めたポイントにより展覧会無料観覧券がもらえます。有効期限は2年間。ポイントカードは受付にて発行。

  • 30ポイント:展覧会無料観覧券1枚
  • 50ポイント:展覧会無料観覧券2枚

宇都宮美術館の営業時間

通常営業時間

9:30~17:00(入館は16:30まで)

定休日

  • 毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
  • 祝日の翌日(土曜、日曜、祝日の場合は開館)

宇都宮美術館のアクセス

公共交通機関を利用する場合

  • JR宇都宮駅から関東バス「豊郷台・帝京大学経由宇都宮美術館行き」で約25分

車を利用する場合

  • 東北自動車道「宇都宮IC」から約16分
  • 北関東自動車道「上三川IC」から約27分

宇都宮美術館の駐車場

宇都宮美術館に隣接する公園「うつのみや文化の森」内に駐車場があります。また、体の不自由な方・高齢者の方向けには、美術館入口近くに「専用駐車場」も設けられています。

  • 住所:栃木県宇都宮市長岡町1077
  • 営業時間:8:00~22:00(年中無休)
  • 駐車台数:一般駐車場212台、身障者専用駐車場6台、高齢者専用駐車場19台
  • 料金:無料
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